世界最長の海上橋で、香港地区と広東省珠海市、澳門地区を結ぶ港珠澳大橋が27日、正式に完成した。同大橋は全長22.9キロで、まるで海上に巨大な龍が横たわったように見える。橋の上に設置されている「中国結び」と「イルカ」、「帆船」の形をした3種類の主塔はきらきらと輝きを放ち、同大橋とこのエリアにおけるランドマークとなっている。新快報が伝えた。
建設計画によると、同大橋は2017年に開通予定。珠海-香港間の移動所要時間は、以前は陸路で3-4時間、航路で約1時間だったが、同大橋の開通により車で30分ほどに短縮されるという。
ランドマークとなっている三種類の主塔デザイン
景観デザインにおいて、港珠澳大橋の3つの船舶の航行が可能な斜張橋にはそれぞれ特徴があり、人工物と自然を融合させている。青州航道橋の主塔にはシンプルな「中国結び」のデザインを採用し、江海直通船航道橋の3つの主塔は「イルカ」がデザインされている。そして珠海市の情侶路に最も近い九州航道橋の主塔には帆船のデザインを採用している。これら3種類の主塔のデザインは機能と景観を完璧にマッチさせたもので、海上できらきらと輝き、港珠澳大橋のランドマークとなっている。
M8級の耐震性
珠海市と港珠澳大橋をつなぐアプローチ橋から車で出発すると、橋の上の道路は両方向合わせて6車線であることが確認できた。また、現場作業員によると、橋上での自動車の設計上の時速は100キロということだ。同大橋は世界最長の鉄骨構造の橋でもあり、大梁の鋼板は42万トンに達し、北京にある国家体育場(バードネスト)10個分またはフランス・パリのエッフェル塔60本分の重量に相当するということだ。ではこれほど巨大な橋の防災機能はどうなっているのだろうか?港珠澳大橋管理局のエンジニアチーフの蘇権科さんは、「港珠澳大橋の主要橋工程では190個のベアリング・プラットフォームを海底に埋め込み、水の抵抗を最大限抑えている。さらに、同大橋の船舶が航行しない箇所の橋脚の防護力も上げてある」と語った。
また蘇権科さんは、国際的にみてみると、ヨーロッパの沈埋トンネルなどはその耐震性がやや低いと紹介しつつ、「我々は理論面から模型実験に至るまで一連の実験を行っている。同大橋の耐震性に関しては、この地でマグニチュード8レベルの地震が発生しても、問題がないレベルだ」と語った。(編集YK)
「人民網日本語版」2016年9月28日
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