建設が進められている「香港・珠海・マカオ大橋(港珠澳大橋)」は、香港、珠海、マカオを繋ぐ超大型海上橋だ。橋・島・トンネルが集まった総距離55キロメートルの同橋は、世界最長の海上橋であると同時に、世界最長の沈埋工法による海底トンネルでもあり、中国の建設史上最も距離が長く、投資額が最多で、施工難度が最も高い海上橋である。中国中央テレビが報じた。
○着工後約7年、来年開通の見込み
「香港・珠海・マカオ大橋」は、2009年12月15日に着工した。大橋工事の全長は約55キロメートル、「海中トンネルの主体工事」「香港、珠海、マカオ三地の通関地」「これら三地の連絡線」の三大部分で構成されている。このうち、工事量が最も多く、技術難易度が最も高い長さ約29.6キロメートルにおよぶ橋―島―トンネルが集まる主体工事の内容は、沈埋工法による海底トンネル約6.7キロメートル、海上橋22.9キロメートル、橋とトンネルの転換点として建設される人口島だ。
「香港・珠海・マカオ大橋」の全長は22.9キロメートル、橋部分の工事が全面的に完成し、開通するのは今年8月の予定。来年上半期に人工島と海底トンネルの主体工事が終了する見込みで、その後、橋面舗装と海底トンネルの路面舗装が行われる。来年末には機械設備、電力設備、環境保護、交通管制など付帯施設の建設が終わり、合同テストが行われる。
このほか、長さ14キロメートルの香港連絡線と関連工事も、来年全面的に完成する。珠海・マカオ港湾人工島のうち、マカオと香港を結ぶ連絡線も建設がすすめられている。「香港・珠海・マカオ大橋」が竣工・開通すると、水路で1時間以上、陸路で3時間以上かかる珠海から香港までの所要時間は、20分から30分に短縮され、珠海、マカオ、香港の陸路によるアクセスが初めて実現し、これら三地の距離がぐんと近くなる。