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墨一色の世界に込められた思い 「海外メディアがみる江西2016」

人民網日本語版 2016年11月30日08:44

池に囲まれた緑豊かな八大山人記念館(11月29日撮影)。静謐な空気が漂う青雲譜古建(11月29日撮影)。ガイドの説明を熱心に聞く外国人記者たち(11月29日撮影)。行書と草書が組み合わさった独特な八大山人晩年の書を撮影する外国人記者(11月29日撮影)。ハスの花を描いた「墨荷図」は下から上へと伸びやかな筆運びでハスの茎が描かれ、墨一色の濃淡だけでハスの葉の表裏を描き出している(11月29日撮影)。
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南昌市の南郊にある八大山人記念館。現在は同記念館を取り込んだ形での「花博園」という花の博覧会会場予定地が建設中だ。来年4月10日の開園を目指し、現在急ピッチで工事が進められている。このプロジェクトを通じて、同市は同記念館の5Aレベル景勝区へのグレードアップを目指している。

池に囲まれた緑豊かな同記念館は、明の太祖朱元璋の子孫で、著名な書画家である八大山人の故居と隣接した美術館からなる。故居である青雲譜古建は一歩足を踏み入れると、静謐な空気が漂い、八大山人が得意とする写実的な水墨画の世界に入り込んだかのようだ。彼の伝統に固執しない大胆な画風は斉白石など後世の画家たちにも大きな影響を与えた。故居には複製のみの展示となっているが、隣接した美術館は現存する約80点以上の作品を収蔵し、定期的に作品を入れ替えた形で展示されている。

明太祖の子孫でありながら、清朝の台頭によって官吏の夢を断たれた八大山人の作品からは様々な心の葛藤が見え隠れしている。動物や魚の目をわざと「白眼」で描くことで「拒絶」を表したり、号である「八大山人」の署名の字が泣いたり、笑ったりしているなど。こうした知識を踏まえた上でその作品を鑑賞するのもまた一興。

各国の記者たちも「政治に対する考えなどが作品に込められていて面白い」とガイドの説明を熱心に聞いていた。

「海外メディアが見る江西2016」は、中共江西省委員会宣伝部、人民日報人民網、江西省観光発展委員会、江西省外事僑務弁公室が共催するオムニメディア取材活動。今年はプレンサ・ラティーナ、メキシコテレビ局テレビサ、Holachina、通信社ルサ、PRニュースワイヤー、フォーブス誌、韓国中央日報、韓国ソウル新聞といった海外メデイアをはじめ、中国中央テレビ、人民日報海外版、人民網、中国網、環球時報等中国メディアを含む国内外の記者約40名が集った。11月28日から12月3日までの日程で、英語やロシア語、アラビア語、スペイン語、ポルトガル語、ドイツ語、フランス語、日本語、韓国語、中国語など多言語で同省の観光名所を世界に向けて紹介していく。(文:玄番登史江)

「人民網日本語版」2016年11月30日

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