中国宇宙事業は2016年、輝かしい成功を収めた。新型ロケットの初飛行に成功し、初の沿岸部宇宙発射場が稼働を開始し、宇宙実験室「天宮2号」と有人宇宙船「神舟11号」の飛行任務が無事成功し、多くの衛星が宇宙に打ち上げられた。中国宇宙事業の胸躍るような新たな成果のおかげで、一般市民の間にも宇宙ブームが巻き起こっている。新華社が伝えた。
「長征7号」ロケットが打ち上げられた瞬間
◆「長征ファミリー」に新メンバー加入
中国の新型中型ロケット「長征7号」が6月25日、人々に見守られながら宇宙へと飛び立った。これは中国有人宇宙事業宇宙実験室飛行任務が初戦を制したことを意味し、また中国の宇宙に進出する能力が大幅に強化されたことを意味する。
11月3日には中国の新型大型ロケット「長征5号」が初飛行に成功した。中国の離陸重量・離陸推力・積載能力及び筒状部分が最大のロケットになった。
海南文昌衛星発射場の「長征7号」キャリアロケットを固定する発射塔
◆宇宙発射場の新構造
長征7号の初飛行成功を機に、海南文昌衛星発射場が正式に稼働開始した。
同発射場は2009年9月着工、2014年11月竣工。酒泉、太原、西昌の3つの発射場と比べ、多方向にロケットを発射できる2つの発射台を持ち、低緯度、高発射効率、広い発射幅、高い安全性、便宜性の高い海運設備といったメリットを持つ。
神舟11号の宇宙飛行士の景海鵬氏(左)と陳冬氏が10月19日、天宮2号実験モジュールに入った画面(北京航天飛行制御センターの巨大スクリーンを撮影)
◆ 有人宇宙事業の新記録
「長征2号F T2」ロケットは中秋節の夜、中国初の宇宙実験室「天宮2号」を宇宙に打ち上げた。約1ヶ月後、宇宙飛行士の景海鵬氏と陳冬氏を乗せた有人宇宙船「神舟11号」が予定通りに到着し、地球から393キロの高度で天宮2号と見事ドッキングを成功させた。宇宙飛行士2人は10月19日6時32分、天宮2号に移動。宇宙を33日間飛行した神舟11号の帰還モジュールは11月18日、内モンゴル中部のメイン着陸場に着陸し、宇宙飛行士2人は無事地球に帰還した。
中国有人宇宙事業はこの帰還成功をうけて、33日という宇宙飛行士の新たな宇宙滞在期間の記録を樹立した。衛星の切り離し、軌道上での医療超音波検査、初の宇宙での植物栽培――2人は33日の滞在期間に、宇宙医学実験、宇宙科学実験、軌道上でのメンテナンスを含む技術試験、科学知識普及活動など数十件の活動に取り組んだ。
河北省■台経済開発区(■は刑のへんにおおざと)の思源実験学校の、「宇宙の夢、中国の夢」をテーマとする科学知識普及イベントにおいて、教員が生徒に宇宙関連知識について解説する様子
◆「中国宇宙の日」制定、宇宙ブームを起こす
今年の4月24日は、初の「中国宇宙の日」。これを機に宇宙ブームが起きた。各地では「中国の夢、宇宙の夢」をテーマとする教育活動が展開された。宇宙飛行士がチームに入隊するときの宣言を学び直したり、子供たちはロケット模型を手作りすることでその楽しみに触れたほか、宇宙体験館にも見学者が殺到し、賑わった。
1956年から始まった中国の宇宙事業は2016年に至り、無から有、小から大へと変遷を遂げている。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年12月29日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn