頭羽(羽根で作られた頭飾り)を付け、純白のクラシック・チュチュを身につけた、48人の若いバレリーナたちが、軽快な音楽に合わせ、息ぴったりの軽やかなダンスを披露した。上海バレエ団は、8日午後、ベルギー最大の港町アントウェルペンの劇場にて、48人のダンサーによる「豪華版」バレエ劇「白鳥の湖」を披露し、会場を熱狂させた。同日の公演でヨーロッパにおける公演ツアーが無事その幕を閉じた。人民日報が伝えた。
上海バレエ団は、オランダ星辰戯劇有限公司の招待を受け、中国対外文化集団公司による企画で、オランダとベルギーでツアー行った。ここ2ヶ月間で上海バレエ団はオランダで36公演、ベルギーで4公演、計40公演の「白鳥の湖」を合計9都市で披露した。アントウェルペンの劇場のチケット販売所の職員によると、同劇場の座席数は計1800席。4公演のチケットは公演数日前には全て完売したという。
バレエは西洋ではダンスアートの頂点とされ、構成が複雑な上、バレリーナたちには極めて高度なテクニックが要求される。通常版の「白鳥の湖」は、一般的に16羽もしくは24羽の「白鳥」が舞台に登場するが、今回、上海バレエ団の「白鳥の湖」は48羽の「白鳥」が一斉に舞うという、世界初の豪華な演出を試みている。
公演が終了すると、ベルギーの首都ブリュッセル在住の観客の一人は、「素晴らしい演出で私と妻の週末に華を添えてくれた。中国のバレリーナたちに心から感謝を伝えたい」と興奮した様子で取材に答えた。彼の妻は数日前にネットでチケットを購入。夫婦は雨の中50キロ以上を移動して公演を見に来たという。そして、「以前から中国のバレエ団の『白鳥の湖』は一味違うと話に聞いていた。ダイナミックなだけでなく、バレリーナたちもハイレベル。西洋のパフォーマンスと違い、表現がより繊細で感情表現も豊か。今日、ヨーロッパツアーの最終日に観劇することができ、とても幸運に思う」と続けた。
オランダのメディアは、「上海バレエ団による豪華版『白鳥の湖』が西洋のクラシックバレエ要素を十分加味した上で、さらに独特な中国の人的、文化的な理解と世界観を融合させた。中国のクラシックバレエの独特な魅力でヨーロッパの観客たちを魅了した」と報道。
在ベルギー中国大使館の陳棟公使参事官は公演後に、「同劇は東洋と西洋アートがぶつかり、融合し生まれ、中国文化が世界に進出するきっかけとなった作品だ。上海バレエ団のバレリーナたちは素晴らしい演出でベルギーの観客たちに中国文化芸術に対する認識を一新させ、中国・ベルギー間の友好の架け橋となった。今回の素晴らしい文化盛宴は、中国・ベルギー間のみならず、中国とヨーロッパの人々を急接近させるものだった。」と話した。(編集TK)
「人民網日本語版」2017年10月11日
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