第25回アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議は11日にベトナム・ダナンで開催された。中国の習近平国家主席が出席し、「連携してアジア太平洋協力・ウィンウィンの新たな1ページを記す」と題した重要演説を行い、「アジア太平洋の各者はたゆまず革新を推進し、揺るぎなく開放を拡大し、積極的に包摂的な発展を実践し、絶えずパートナーシップの内容を豊富にし、世界の新たな発展と繁栄を牽引しなければならない」と強調した。新華社が伝えた。
習主席は演説の中で、「3年前の今日、私たちは北京でアジア太平洋協力の大計について話し合った。それから3年間、世界経済は徐々に回復し、各者の自信が強まっている。私たちは世界経済に深層レベルの重大な変化が発生しつつあることをみなければならない。アジア太平洋の各者は発展情勢を踏まえて誘導を行い、行動に軸足を置いて、世界の新たな発展と繁栄を牽引しなければならない」と指摘した。
習主席は以下の4つの提案を行った。
(1)たゆまず革新を推進し、力強い発展の原動力を構築する。私たちは科学技術の革新と制度の革新という両輪が同時に回転し、市場と技術が調和し共振するよう推進し、新技術、新業態、新モデルが絶えず成果を挙げるようにし、発展の潜在力を最大限発揮させなければならない。APECプラットフォームを十分に活用し、今年制定されたインターネット及びデジタル経済ロードマップを深いレベルで実施しなければならない。
(2)揺るぎなく開放を拡大し、広大な発展空間を創造する。私たちは初心を忘れずに、深いレベルで貿易と投資の自由化・円滑化を推進し、開放型経済を構築し、多国間貿易体制を維持・強化し、経済グローバル化のリバランスを牽引しなければならない。アジア太平洋自由貿易圏の建設を揺るぎなく推進し、開放の中でアジア太平洋の新たな大規模発展を実現しなければならない。来年は中国の改革開放40周年にあたる。この40年ほどの間に、中国は対外開放を堅持し、グローバル化の過程の中で自国の飛躍的発展を実現させた。未来を展望すると、中国の開放の取り組みはさらに強化され、世界に与える恩恵のレベルがさらに深まることが予想される。
(3)包摂的な発展を積極的に実践し、国民がより多くの獲得感を得られるようにする。私たちは包摂性の向上をより突出した位置に据え、公平と効率、資本と労働、技術と雇用との関係をしっかり処理し、より多くの人が発展の成果を享受できるようにしなければならない。貧困撲滅、中小零細企業、教育、反腐敗、都市化、女性などの分野での協力を深化させ、28億人のアジア太平洋の人々の福祉を増進しなければならない。
(4)絶えずパートナーシップの内容を豊富にし、互恵・ウィンウィンを実現する。私たちは運命共同体という意識を強化し、政策の調整と連結を強化しなければならない。和して同ぜずの理念を堅持し、優位性による補完、協力互恵、発展の相互参考を促進しなければならない。自国の利益と他国の利益を両立させ、政策のマイナス面の拡散効果を削減し、着実にアジア太平洋パートナーシップを推進しなければならない。共に話し合い、共に建設し、共に分かち合うとの理念に基づき、中国は「一帯一路」(the Belt and Road)イニシアティブの共同建設を提起するとともに積極的に推進している。中国はアジア太平洋のパートナーと政策の意思疎通、インフラ施設の連結、貿易の円滑化、資金の調達、民心の通じ合いを深め、協同・連動した発展を実現させ、運命共同体の方向へ進んでいきたいと考えている。
首脳会議では、会議の成果を盛り込んだ首脳宣言が採択された。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年11月12日
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