2017年度「中国で最も美しい本」の発表が13日、上海で行われ、「錯了?」、「文愛芸愛情詩集」など、中国全土の出版社22社が出版している25作品が発表された。この25作品は中国代表作品として18年度の「世界の最も美しい本」選考にエントリーされる。人民日報が報じた。
上海市新聞出版局、「中国で最も美しい本」審査委員会によると、今年度は今年6月から募集が始まり、企業や個人の選抜推薦、専門家の推薦の3つの経路を通して、計312種類、624冊の図書がエントリーされた。それらの作品の内容は、文学、芸術、テクノロジー、教育、歴史、生活、児童などで、3度の投票を経て、今月11日に25作品が選出された。
上海市新聞出版局が主催する「中国で最も美しい本」は03年に創設され、中国国内外の一流の装丁家を審査委員として招いている。「中国で最も美しい本」に選ばれた作品は、ドイツのライプチヒで開催される国際コンクール「世界の最も美しい本」にエントリーされる。03年以降、14回にわたり「中国で最も美しい本」に選ばれた計296作品が「世界の最も美しい本」選考にエントリーし、17作品が受賞し、そのうち2作品は金賞を授与された。
今年度の「中国で最も美しい本」の特別審査委員を務めたのはドイツの女性デザイナー・Renate Stefan氏、日本のデザイナー・松田行正氏、中国北京のデザイナー・呂敬人氏、中国南京のデザイナー・速泰熙氏、中国北京のデザイナー・張志偉氏、台湾地区のデザイナー・黄永松氏、澳門(マカオ)地区のデザイナー・張国偉氏らだ。
2017年「中国で最も美しい本」に選ばれた作品の一部とその評価
「文愛芸愛情詩集」
見返しが4段になっており、ハードカバーでは珍しいデザインとなっている。表紙に書かれた数字の5と2は、1年間の52週を表し、5の縦線と2の横線が消えているのが何を意味するかは、読者自身が想像を働かせることができる。
「炫彩童年:中国百年童書精品図鑑」
同作品は、100年間の子供向けの書籍をまとめている。全面的でマクロな視点から児童教育がどのように継承されてきたかを知ることができる。
「芳華修遠:第19回国際植物学大会植物芸術画展画集」
同作品のデザインと言葉はテクノロジー図書の伝統を覆し、その内容と形式、テクノロジーと人文がうまく融合されている。
「介入」
建築家とデザイナーの対話を中心内容とする同作品のデザインには、開いている二つの穴のところに、クロスブリッジのスタイルをうまく使い、それを繋ぐと同時に区分けも行い、話題に入っていく。中英日韓の4ヶ国のテキストがうまく編集され、対話の雰囲気を出している。
「謫仙詩象——歴代李白詩意書画」
表紙には工夫が凝らされ、中国の盛唐の時代の詩人・李白を念頭に置いたデザインになっている。とてもシンプルで、構成は変化に富み、中国の伝統的な書画の表現方法を使い、楽しく読めるように工夫されている。
「陌上問蚕」
表紙は蚕のサナギがアクセントとなっている。大きな写真を通して、蚕の一生を生き生きと、視覚に訴える手法で描いている。
「是我:一個書法主義者的無言之詩」
この作品の作者は、デザインも担当した。さまざまな角度から、中国の文字を描写し、書道作品を紹介する本であるものの、従来の紹介の仕方とは全く異なっている。
「意思意思」
クリエイティブが盛りだくさんの小さな作品。シンプルで気軽に見ることができる絵が豊富で、その背後には心を込めて書かれた文があり、デザイナーの工夫を垣間見ることができる。箱のデザインも面白く、遊び心の詰まった作品となっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年11月16日
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