中国の食用油企業の金龍魚は東京で9日、同社が製造するこめ油製品の日本市場への本格的な進出を発表した。日本はこめ油の消費大国で、年間消費量は8万トン以上。日清などの日本の食用油ブランドが日本市場を独占しているのが現状だ。人民網が伝えた。
金龍魚はこめ油業界で長年の実績があり、2016年に東京で行われた国際こめ油大会では、「国際こめ油品質大賞」を受賞している。中国の益海嘉里食品営銷有限公司の陳波総経理は、「この大賞受賞が日本や中国メディアの幅広い注目を集め、金龍魚が日本のこめ油市場に進出するための足がかりとなった」と語った。
また陳経理は、「金龍魚のこめ油を日本へ輸出することは、その品質にとっても一種の試練だと言える。金龍魚は日本国内の卸売業者や小売業者との協力を強化し、2年以内に日本のショッピングセンターなどのスーパー1万店舗以上に進出し、より多くの日本の消費者に金龍魚の高品質なこめ油を買ってもらう計画だ」と続けた。
日本栄養・食糧学会の副会長を務める、東北大学の宮澤陽夫教授は、「こめ油は半世紀以上の消費の歴史があり、健康に良い高品質な食用油の一つ。厚生労働省はこめ油を小中学生のための給食の調理用油に指定しており、現在、日本全国の40%以上の幼稚園、小中学校でこめ油が学生の給食の調理用油に指定されている。こめ油は抗酸化作用があり、その味は日本のあっさりとした味付けを中心とする食習慣にマッチしており、金龍魚は日本の消費者にとって新たな選択肢となる」と語った。
ローソンや丸紅などの提携業者は、金龍魚のこめ油の品質は良く、日本市場のニーズにもマッチしており、金龍魚との提携を進めていくことに期待しているとした。
中国は世界最大の稲の生産国および消費国であり、米を原料とする製品では高い優位性を持っている。この優位性を活用し、金龍魚は中国全国で29ヶ所の生態稲基地と全産業チェーン配置を構築しており、「稲循環経済スタイル」と呼ばれる米の精密な加工、集約化、規模化された生産スタイルを生み出している。(編集YK)
「人民網日本語版」2018年1月11日
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