宮城県名物と言えば、何と言っても牛タンと牡蠣だ。筆者はこのほど、仙台を訪れ、名物の牛タン焼きと牡蠣を堪能した。人民網が報じた。
仙台の牛タンには約70年の歴史がある。第二次世界大戦後、仙台市は失業者で溢れ、多くの人が生計を立てるため、街のあちらこちらに飲食店を開いた。牛タン焼きの生みの親である故・佐野啓四郎さんは当時、焼き鳥中心の飲食店を経営していた。定説によると、仙台牛タン焼きの誕生は昭和初期、仙台に駐留していた米国兵が食べ残した牛肉の余剰部分である牛の舌を仙台の人々が利用し、独特の味に調理したのが始まりとされている。
現在、仙台市内の牛タン専門店のほとんどは米国産やオーストラリア産の牛タンを使用している。その作り方には、牛タンの厚さや切り方、塩加減、塩の振り方、火加減など、細部に至るまでこだわりがある。牛タン焼きのほか、牛タン煮込みや牛タンカレーなどもあり、料理人が牛タン焼きを作る過程が見られる店や真空パックの牛タンが買える店もある。
牛タン焼き、麦ご飯、テールスープが仙台定番の牛タンセットだ。筆者は、仙台駅近くの「伊達の牛たん本舗」を訪ねた。牛タンの塩焼きや牛タンの味噌焼き、またはそのセットなどがあり、一人前1780円。一番人気の商品は厚切り芯たんで、一人前2150円。牛たんの中でも特にやわらかい部分である「芯たん」を厚切りにしており、プリッとした食感が楽しめる。毎日数量限定で販売されている。
日本三景の一つ・松島に来たら、絶対に食べておきたいのが新鮮な牡蠣だ。松島湾の至る所に牡蠣の養殖場があり、道端にも牡蠣が食べられる店が立ち並んでいる。プリプリとした食感の松島の牡蠣は生で食べてもよし、焼いてもよし。セルフサービスで食べられる店もある。筆者はこのほど、有名な松島の「かき小屋」に行ってみた。40分食べ放題で一人2000円だった。店に入ると、店長が客らに牡蠣がいっぱい入った蒸し缶を見てみるよう熱心に勧めていた。筆者が注文したのは、蒸し牡蠣の食べ放題。手袋をはめ、小さな専用ナイフで牡蠣の身を取って食べ、満腹になるまで牡蠣を堪能できる。
店員に教えてもらったとおりに牡蠣の殻を開けると、牡蠣の汁があふれ出てくる。そして、乳白色の牡蠣のプリプリとした身から磯の香りが漂い、ポン酢を少しつけて食べてもおいしい。おいしい牡蠣を食べながら、美しい海の景色を見るというのは、松島ならではの体験だ。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年2月2日
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