新影人映像(北京)文化科技有限公司と日本の有名デジタル・クリエイティブカンパニーのディレクターである竹内沙也香さん率いるチームが共同で企画したプロジェクションマッピングによる没入型アート展「新壺中天(壺中の天地)・桃源篇」が、2018年8月23日から11月8日にかけて北京市798芸術区の悦・美術館で開催されている。人民網が伝えた。
東洋文化とプロジェクションマッピングの初コラボ
同展は中国国内では初の試みとなる東洋文化をプロジェクションマッピングで表現する没入型アート展。そのコンセプトである「壺中の天地」とは、後漢の費長房という男が、薬売りの老人が店頭に懸けた壺中に入るのを偶然目撃し、老人に頼んで壺中に入ったところ、宮殿楼閣をなし、山海の珍味が満ちた「桃源郷」のような別天地があったという「後漢書費長房伝」の故事に由来している。
また、世界最先端の空間演出技術と中日両国に古くから伝わる物語をコラボさせることで、「壺中の天地」を見事に再現。全7エリアに分かれている展示エリアでは、プロジェクションマッピングやセンシング、オブジェ、音楽、香り、パフォーマンスといった様々なスタイルを通じて幻想的な桃源郷が作り上げられている。
館内に入るとまず最初に「仙人」から、「この飴を舐めれば、目の前の世界が一変するよ」と桃味のキャンディーを手渡される。そこから踏み出す「壺中の天地」では、暗闇に包まれた妖怪の世界をランタンを手に進み、自分の前世に会えるチャンスや白髪の仙人におみくじで自分の運勢を占ってもらうことも。歩みを進めれば進めるほど、現実と作品との境目があいまいになりそうなデジタルアートが生み出す圧倒的な没入感を楽しむことができる。
「新壺中天(壺中の天地)・桃源篇」には漢服好きな若者や親子連れが数多く訪れており、9月1日午後には俳優・李亜鵬(リー・ヤーポン)も愛娘の李嫣を連れて、同アート展を体験した。(文・洪東実)
「人民網日本語版」2018年9月3日
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