【人民網時評】恣意的に憎しみの原因を作り、計り知れない災いを残す「米国式人権」

 2021年03月31日16:52

第46回国連人権理事会は3月17日、米国に対するUPR(普遍的・定期的レビュー)の結果を検討し、各国が米国の人権状況を批判し、告発した。(文/覃川。人民網掲載)

シリアは、「米国に『法治国家』を自称する資格があるのか?米国は国際法上の義務を回避し、軍事的な侵略を行い、他国の統一と領土的一体性を脅かすための口実を探してきた。米国は自国の安全を守ることを理由とする対外的な軍事侵略、他国の領土の占領、自然資源の略奪、テロリズム及び分離独立主義者への資金援助を止めるべきだ」とした。

長年にわたり、米国の言う所の人権の実践は、他国への人権侵害という形でより多く体現されてきた。政治的、経済的及び安全保障上の国益を得るため、米国は人権を戦略的道具と見なし、何かというと「人権は主権に優先する」との名目で他国への制裁、さらには侵略を行ってきた。また、人権を表看板にして到る所で焚きつけ、離間を煽り、他国で民族間の摩擦や人種間の衝突をそそのかし、作り出してきた。

リビア内戦の勃発から今年で10年になる。戦後、リビアは政治的民主化、経済的繁栄、社会的安定を実現できないばかりか、反対に満身創痍の状態にある。国連人道問題調整事務所(OCHA)の最新統計によると、リビアの民衆27万8000人が依然として避難を強いられている。米国のオバマ元大統領は、リビアへの干渉が任期中の最大の過ちであったことを認めた。

シリア危機の発生からも今年で10年になる。10年間燃え広がり続けた戦火はシリアの発展に深刻な打撃を与えた。シリア人権監視団(SOHR)は、戦争による死者が50万人以上に上る可能性を指摘する。遺憾なことに、シリア危機はいまだに続いている。かつての中東の産油国は、一夜にして難民の発生国に成り果てた。

2001年以降、米国はイラク、リビア、シリア、アフガニスタンに対して不法な戦争や軍事行動を発動し、混乱に乗じて不正な利益を図り、各国で人権の惨禍を引き起こし、世界の平和と安定に手痛い打撃を与えてきた。

長年にわたり、米国は人権問題の「政治的利用」に全力を尽くし、人権の保護という初志に逆行するだけでなく、憎しみを作り、募らせる「発酵プール」となってきた。

1999年、米国をはじめとするNATOが「人権」の旗印を掲げ、ユーゴスラビア連邦共和国を78日間爆撃し続けた。それが残したものは何か?忘れることのできない傷の痛みと消し去ることのできない殺人の罪行だ。2001年、米国をはじめとする連合軍が「対テロ」を理由に強引に発動したアフガニスタン戦争によって、アフガニスタンの人々が得たものは何か?今なお平和は遥か遠いという現実だ。2003年、米国はイラクが大量破壊兵器を隠し持ち、テロリストを陰で支援していることを理由に、イラク戦争を発動した。これによってイラクの人々が得たものは何か?荒廃した故郷と瀕死の経済だ。今もなお米国はパウエル元国務長官の手にした粉末洗剤らしき小袋以外に、イラクが「大量破壊兵器」を隠し持っていた証拠を示せずにいる。トランプ前大統領は昨年、当時イラクに「大量破壊兵器はなかった」にも関わらず、パウエルが米国に戦争をさせたことを自らツイッターで認めた。

実際には、近年世界各地で続々と反米デモが発生している。こうした反米デモは基本的にいずれも米国の逆行的行動が蒔いた種であり、米国自身も増え続ける安全保障上の脅威に対処せざるを得なくなっている。米国が人権を表看板に掲げ、武力を用いて民主主義を輸出し続けた結果もたらしたものは、反対に他国の人々の困窮、社会的危機、人権の悲劇であり、世界各地に憎しみの種を蒔いたことになった。憎しみは根を下ろし、やがて育ち、次の世代へと引き継がれていき、世界の平和と安定、人類文明の発展に計り知れない災いのもとをもたらすことになるだろう。(編集NA)

「人民網日本語版」2021年3月31日 

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