パレスチナ・イスラエル衝突、米国が安保理共同声明を3度目の阻止

 2021年05月19日15:21

外交部(外務省)の趙立堅報道官は18日の定例記者会見で、パレスチナとイスラエルの衝突をめぐる安保理共同声明の採択を米国が妨害したことについて質問に答えた。

【記者】現在パレスチナ・イスラエル情勢はエスカレートし続けているが、米国は16日、双方に戦闘と暴力の停止及び民間人の保護を呼びかける国連安保理共同声明の採択に対して3度目となる阻止をした。また、消息筋によると、米国は7億3500万ドル(1ドルは約109円)相当の高精度誘導ミサイルをイスラエルへ売却することを承認した。これについて中国側としてコメントは。

【趙報道官】国連安保理が16日に開いたパレスチナとイスラエルの衝突をめぐる緊急会合で、安保理構成国の圧倒的多数は、直ちに停戦して全面的危機の勃発を防ぐことを呼びかけた。また、民間人を保護し、さらなる死傷者が出ないようにするよう要求。政治的解決を堅持して、「二国家解決」に基づく早期の和平交渉再開を行うよう双方に呼びかけた。そして、安保理は一致した声を発して、パレスチナとイスラエルの和平交渉プロセスを公正に推し進め、両国の平和共存実現の後押しに努力すべきであるとの認識に至った。だが米国はパレスチナとイスラエルの衝突阻止のために積極的に行動しないばかりか、火に油を注ごうとすらしている。米国は安保理においてかつてない孤立状態に陥り、人類の良心や道義と対立する側に完全にまわった。

パレスチナとイスラエルの衝突において米国のする事なす事に、国際社会は深く失望している。「これが米国政府の標榜する米国式人権と価値観外交なのか?」と人々は問わざるを得ない。米国がイスラム教徒の人権擁護を口にしながら、パレスチナの人々の人権に全く無関心なのはなぜなのか?安保理は米国の反対により、パレスチナとイスラエルの衝突問題について行動を取ることができない。これが米国の言う「ルールに基づく国際秩序」なのか?衝突により命を落とす罪なき民間人が増えているのを前に、米国は尽くすべき責任を担い、公正な立場を取り、国際社会の大多数と共に、安保理が情勢の緩和、信頼の再構築、政治的解決の推進のためにあるべき役割を果たすことを支持するべきだ。(編集NA)

「人民網日本語版」2021年5月19日

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