習近平国家主席は11日に北京で、アジア太平洋経済協力会議(APEC)CEOサミットにおいて「持続可能な開発を堅持 アジア太平洋運命共同体を共同構築」と題する基調演説をテレビ会議の形で行った。新華社が伝えた。
習主席は演説で、「現在もなお新型コロナウイルス感染症は全世界で蔓延し、世界経済の回復は困難や曲折を抱えている。アジア太平洋地域は果敢に時代の責任を担い、リーダーシップを発揮し、アジア太平洋運命共同体の構築という目標に向けて揺るぎなく邁進すべきだ」として、以下の必要性を指摘した。
(1)新型コロナウイルス感染症と全力で闘う。アジア太平洋の各エコノミーや社会各界は人々至上と生命至上を堅持し、科学精神を発揚し、一致団結し、パンデミックとの闘いに完全に打ち勝つべく努力する必要がある。
(2)開放・協力の堅持。アジア太平洋地域は冷戦時代の対立・分断状態に戻ることはできないし、戻るべきでもない。
(3)グリーン・トランスフォーメーションの推進。「共通だが差異ある責任」の原則を堅持し、気候変動対策の「パリ協定」及び「生物多様性条約」第15回締約国会議の成果をしっかりと実行に移し、グリーンで、低炭素の、持続可能な開発の道を共に歩む必要がある。
(4)イノベーションの積極的推進。科学技術イノベーションと制度革新を加速し、科学技術上の成果の実用化を後押しし、経済発展の新たな原動力を培う必要がある。
習主席はさらに、「中国経済の発展は常にアジア太平洋地域の協力プロセスと融合されたものであり続けてきた。中国は小康社会(ややゆとりのある社会)の全面的な完成を予定通りに実現し、社会主義現代化国家の全面的建設という新たな道のりに就いた。これはアジア太平洋地域にとってさらに大きなチャンスをもたらす。中国は揺るぎなく改革開放を推し進め、アジア太平洋の経済発展に助力する。中国は全面的なグリーン・トランスフォーメーションを推し進め、アジア太平洋及び全世界の生態文明建設に貢献する。中国は協力・ウィンウィンの促進に尽力し、アジア太平洋の経済発展に貢献していく。真の多国間主義を堅持し、世界経済ガバナンスに積極的に関与し、開放型世界経済の構築を後押しする。『一帯一路』(the Belt and Road)の質の高い共同建設を揺るぎなく推進し、世界の貧困削減、食糧安全保障、開発資金調達などの分野で協力を強化し、アジア太平洋経済の回復と持続可能な開発の原動力となり、世界発展運命共同体を構築する」と強調した。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年11月11日