中国で3月、第13期全国人民代表大会(全人代)第5回会議と中国人民政治協商会議第13期全国委員会(全国政協)第5回会議が開催される。中国の政治における重大な会議である両会は、一人一人の生活と密接に関わっている。人民日報では、全人代と政協の役割、違い、今年注目される議題などについて、図解の形で以下のようにまとめた。
■全国両会:全国人民代表大会と中国人民政治協商会議
今年開催されるのは、第13期全人代第5回会議と全国政協第13期第5回会議
全国両会の開催日
第13期全人代第5回会議は2022年3月5日に開幕
全国政協第13期第5回会議は2022年3月4日に開幕
■全国人民代表大会は最高国家権力機関
常設機関:全国人民代表大会常務委員会
任期:任期5年、年1回会議を開催
職権:
憲法改正
憲法実施の監督
刑事・民事・国家機構及びその他の基本法律の制定と改正
国家機構構成員の選挙・決定・罷免
国家の重大事項の決定
最高国家権力機関の行使すべきその他職権
■中国人民政治協商会議
中国人民愛国統一戦線の組織
中国共産党の指導する多党協力と政治協商の重要機構
中国の政治における社会主義民主発揚の重要な形式
国家ガバナンスシステムの重要部分を成す
中国の特色ある制度設計を備える
構成:全国委員会と地方委員会を設置
全国委員会:中国共産党、各民主党派、無党派人士、人民団体、各少数民族と各界の代表、香港特別行政区同胞、澳門(マカオ)特別行政区同胞、台湾同胞、帰国同胞の代表及び特別招待者で構成し、若干の社会階層・構成員類別枠を設置
地方委員会:現地の状況に基づき、全国委員会の構成を参照して決定
任期:政協全国委員会は任期5年
政協全国委員会全体会議を年1回開催
主要な役割:政治協商 民主監督 参政議政
16字方針:長期共存、相互監督、肝胆相照(肝胆相照らす)、栄辱与共(栄光と恥辱を共にする)
■全人代と政協の表記・表現の違い
全国人民代表大会 中国人民政治協商会議
略式表記:「第〇期全人代第〇回会議」 略式表記:「全国政協第〇期第〇回会議」
呼称:全人代代表 呼称:全国政協委員
全人代代表は「議案」を提出 全国政協委員は「提案」を提出
全人代代表は政府活動報告を「審議」 全国政協委員は政府活動報告を「討論」
全人代代表は「職責を履行」または「権力を行使」 政協委員は「参政議政」(政治に参加し、政治を論じる)
■今年の全国両会で注目される議題
法に基づく国家統治
厳格な党内統治
社会保障
社会ガバナンス
国家安全
科学技術革新
教育改革
農村振興
健康中国
全過程にわたる人民民主
(編集NA)
「人民網日本語版」2022年3月3日