米国各界はこのほど、自国の新型コロナウイルス感染症による死者数が100万人に達したことを受け、様々な形で哀悼の意を表した。米国は世界で最も豊富な医療資源と医療・看護能力を持ちながら、新型コロナウイルス感染症のために27ヶ月間で100万人が死亡した。新型コロナとの闘いにおける米国の政策の失敗は、米国式人権の虚偽性を見抜くに十分だ。(人民日報「鐘声」国際論評)
新型コロナウイルスのパンデミックの前では、人民至上と生命至上の堅持こそが、人権に対する最大の尊重であり、最良の保護だ。しかし、米国では政治屋の不作為と混乱によって、自国の新型コロナウイルスの感染者数と死者数が長期にわたり世界最多となった。米国メディアは、この起きてはならない「国家的悲劇」は「歴史書に永遠に記録されることになる」と指摘する。
米国が「新型コロナとの闘いに失敗した国」に成り果てた過程を振り返ると、米国の政治屋が自らの政治的利益を優先し続けたことがはっきりと見て取れる。選挙での得票利益を維持するために、故意に感染拡大のリスクを軽く扱ったのである。公衆衛生上の安全や国民の生命と健康よりも、短期的な経済や資本の利益を優先させたことも、新型コロナとの闘いで米国が失敗した重要な原因だ。米国の一部政治屋の目には、国民の生命・健康権よりも資本の利益が遥かに重要に映るため、「高齢者は自ら経済のために犠牲になるべき」などという荒唐無稽な発言も飛び出した。元ホワイトハウス・コロナ対応コーディネーターのデボラ・バークス博士は新著の中で、本来なら米国はより良いリーダーシップを発揮して死者数を大幅に減らすことができたのに、事実はその反対になったことを率直に認めた。
肌の色、年齢、貧富の差による人々の生命・健康権の不平等。これがパンデミックによって露呈した米国式人権の真相である。米国の大学の研究によると、パンデミックによって米国人の平均予想寿命はアフリカ系で2.1歳、ヒスパニックで3.05歳短くなった。これは白人の0.68歳を遥かに上回る。AP通信の記者がデータを分析したところ、新冠コロナウイルスで死亡した100万人のうち、65歳以上の高齢者が約4分の3を占めた。米国の貧困層の権利擁護団体は、貧しい郡では新型コロナウイルスによる死亡率が豊かな郡のほぼ2倍であり、死亡率が最も高い300郡では平均して人口の45%が貧困線以下で生活しているとする報告書を発表した。
人権はスローガンではなく、人権保護は具体的行動に反映されるべきだ。最近、米国では新型コロナウイルス感染症の新規患者数と入院患者数が再び増加傾向にある。依然として厳しい感染状況を前に、米国の政治屋は、もし本当に人権を気にかけているのなら、100万人もの命が失われた痛ましい教訓を真剣に汲み取り、人々の生命・健康権をしっかりと守るべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年5月16日