外交部副部長「ロシア・ウクライナ紛争責任の中国への転嫁は全く筋が通らない」

人民網日本語版 2022年05月07日15:55
外交部副部長「ロシア・ウクライナ紛争責任の中国への転嫁は全く筋が通らない」

外交部(外務省)の楽玉成副部長は6日、「平和を求め、発展を促す:G20シンクタンクオンライン対話会」で講演した際、「ウクライナ危機に関して、このところ様々なでたらめな論調が見られ、本来は非のない中国がとばっちりを受けている」と述べた。新華社が伝えた。

例えば、中露の「両国の友好に上限はなく、協力に『聖域』はない」関係を、中国は「事前に状況を知っており」、ロシアのウクライナに対する特別軍事行動を支持したと解釈する論調がある。中国に責任を転嫁し、なすりつけるこのような論調は、非常に不条理なものだ。中国は当事国でないばかりか、加害者でもない。何を根拠に中国にロシア・ウクライナ紛争の責任を負わせようとするのか?中露関係は「同盟を結ばず、対抗せず、第三者を標的としない」という原則のうえに成り立っており、「友好に上限はなく、協力に『聖域』はない」という表現には、中露関係の現況とビジョンが反映されている。中国は各国との間で友好と協力を重んじるうえで上限を設けたことはない。むしろ一部の国のほうが、対中関係を発展させるうえで人為的に「聖域」を設け、さらには競争と対抗で2国間関係を定義し、双方の協力を制限している。このような考えでは2国間関係がうまくいくとは考えられないだろう。

また、中国が欧米とともにロシアへの非難や制裁を行っていないのは、歴史の誤った側に立っているということだとする論調もある。中国は一貫して自主独立の平和外交政策を取っており、物事の理非曲直に基づいて自身の立場を決めてきた。ロシア・ウクライナ紛争勃発以来、中国は公正と正義を堅持し、和解を呼びかけ交渉を促すことに努め、積極的に人道的援助に参加し、地政学的な私利を図ることがなかった。翻って一部の大国は、和解を呼びかけることも交渉を促すこともないばかりか、かえってウクライナ危機によるロシアの弱体化を揚言し、「ウクライナ人が最後の一人」になるまでロシアと戦うよう仕向けている。彼らはウクライナをロシア打倒の消耗品とし、ウクライナ人の命で自身の大国の野心を満たし、自身の地政学的戦略目標を達成しようとしている。

ほかにも、米国はロシアに対応する際に中国を無視できず、欧州とアジア太平洋という2つの戦争に同時に勝利することを狙っているとする論調もある。彼らは「第二の戦場」を作り、戦火をアジア太平洋にまで燃え広げようとしている。米国はいわゆる「インド太平洋戦略」を進め、もし中国の体制を変えられないのであれば、中国の周辺戦略環境を作り変える必要があると揚言している。米国はこのところ、中国の周辺で絶えず武力を誇示し、様々な反中の小集団を寄せ集め、さらには台湾地区問題で騒ぎ立て、越えてはならない一線を越えようとしている。これがアジア太平洋版の「NATOの東への拡大」でなくて何だろうか?それを放置すれば、最終的にはアジア太平洋が戦火に巻きこまれてしまうだろう。中国は平和的発展を堅持しており、揉め事をそそのかしたり、引き起こしたりしたことはない。矛先を中国に向けるのは全く筋が通らず、アジア太平洋にもウクライナ危機のような事態を起こそうとする企みがその目的を達することはないだろう。(編集AK)

「人民網日本語版」2022年5月7日

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