習近平国家主席は16日、サマルカンドで開かれた上海協力機構(SCO)メンバー国元首理事会第22回会議で、「時代の潮流をつかみ、団結と協力を強化して美しい未来を共に切り開く」と題する講演を行った。
習主席はその中で、「今年は上海協力機構憲章締結20周年と、SCOメンバー国の長期善隣友好協力条約締結15周年にあたる。これまで、SCOメンバー国はこの二つの文書を思想の基盤および行動の手引きとし、政治的相互信頼、互恵協力、平等な付き合い、開放と包容、公平と正義を堅持しながら、相互信頼、互恵、平等、協商、多元化した文明の尊重、共同発展という『上海精神』を堅持してきた。実践が証明したように、『上海精神』はSCO発展の生命力であり、長期的に堅持すべき根本的な指針だ」と述べた。
習主席はまた、新しい情勢下でより緊密なSCO運命共同体を構築するために5点を提案した。
第一に、相互支持の強化だ。外部勢力による「カラー革命」を警戒し、いかなる口実によるものであっても、他国への内政干渉には共に反対し、自国の前途と運命をしっかりと自らの手に握る。
第二に、安全保障協力の拡大だ。引き続き、反テロの合同演習を行うほか、中国は向こう5年間にSCOメンバー国のために2000人の法執行要員をトレーニングし、中国・SCO反テロ専門人材トレーニング基地を設立する。
第三に、実務的な協力の深化だ。中国は途上国のSCOメンバーのニーズに応じて、15億元(約306億円)相当の食糧などの緊急人道支援を提供する。
第四に、人的交流と文化交流の強化だ。中国側は中国・SCOウインタースポーツモデル区を建設し、向こう3年間にSCOメンバーの国民に2000人分の無料の白内障手術や5000人分のヒューマン・リソース(HR)トレーニングを提供する。
第五に、多国間主義の堅持だ。国連を核心とする国際システムや国際法を基盤とする国際秩序を断固として擁護し、全人類共通の価値観を発揚させる。
習主席はさらに、中国側は積極的かつ穏便にSCOメンバー拡大の関連作業に取り組み、イランの加入プロセスを推し進め、ベラルーシの加入プロセスをスタートさせ、バーレーン、モルディブ、アラブ首長国連邦、クウェート、ミャンマーを対話パートナーに加え、加入申請をした関連諸国にふさわしい法的地位を与えていくことを支持するとの考えを示した。
習主席はまた、インドが次期SCO輪番議長国になることを祝賀し、各側と共に協力していくと表明した。
中国国際放送局(CRI)より 2022年9月18日