科学調査船「実験6」、東インド洋へ出港

人民網日本語版 2023年09月13日14:51

科学調査船「実験6」が10日、広東省広州市新洲埠頭基地から出港し、東インド洋の海域に向かい、国家自然科学基金2023年東インド洋総合科学調査共有航行段階を遂行する。今回の航行段階は中国科学院南海海洋研究所や中国科学院海洋研究所など13の科学研究チームによる28件の科学研究プロジェクトを搭載し、海上作業80日間、航続距離1万2000カイリ以上を予定。科技日報が伝えた。

今航行段階首席科学者で、同研究所研究員の王衛強氏は、「インド洋は地域及び世界の気候変動、水域、エネルギー交換などに対して重要な役割を果たしている。特に季節風により大量の水蒸気をもたらし、中国の華南地域及び長江流域に重要な影響を及ぼしている。しかし、インド洋は現在も現場観測が最も不足している大洋の一つだ」と説明した。

航行段階全体では東インド洋海域の関連科学研究が計画されており、「熱帯東インド洋の動力プロセス、物質循環と生物・地理間の結合関係」という重要な基礎科学問題を解決し、重要科学問題エリアの学際的研究の深化を実現し、熱帯東インド洋海嶺エリアの南・北半球の異なる海洋動力プロセス、物質輸送及びエリアの気候効果を深く探究する。

同研究所は2014年より同観測エリアに水域環境観測水中ブイを設置しており、現在まで8年連続で安定的に稼働している。海洋上層の還流の動力学的特徴の年間ベースの変化の特徴と近海底の海流の基本的な運動の特徴を明らかにした。今航行段階では重点観測エリアに観測システムを設置し、同地形の局部地形変化における流系観測及びその海底沈積と地質の関係に対して、体系的で深い観測をさらに行う。

今年は「一帯一路」(the Belt and Road)イニシアティブ10周年に当たる。同研究所は「海上シルクロード海洋災害と保障」という国の需要をめぐり積極的に行動し、長年連続で東インド洋の調査を行っており、中国科学院中国・スリランカ共同科学教育センター、中国・スリランカ熱帯海洋環境「一帯一路」共同実験室の建設をサポートした。同研究所の副所長を務めるプロジェクト責任者の林強氏は、「科学調査航行段階により、海上シルクロード周辺諸国との科学研究協力・交流を強化し、科学教育連携をさらに実現することを願う」と述べた。(編集YF)

「人民網日本語版」2023年9月13日

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