青海省の2村を襲った高さ3メートルの泥の波 甘粛積石山M6.2地震

人民網日本語版 2023年12月21日16:28

甘粛省臨夏回族自治州積石山保安(バオアン)族東郷(ドンシャン)族撒拉(サラール)族自治県で今月18日午後11時59分、マグニチュード(M)6.2の地震が発生。隣接する青海省の海東市楽都区、平安区、民和県なども非常に強い揺れに襲われた。

そのうち、民和県中川郷の金田村と草灘村では、局地的に「ボイリング現象」が発生し、多くの家屋が泥で陥没し、倒壊してしまったほか、行方不明者も複数出ており、青海消防救援総隊が夜を徹して救助作業を展開している。

19日夜、民和県中川郷に足を運び、救助作業の最新状況を取材した。

高さ3メートルの泥の波に襲われた青海省の村

民和県金田村は、青海省の被災地の中でも最も被害が深刻な場所の一つだ。地震発生後しばらくして、高さ3メートルの泥の波がこの村に流れ込んできたという。

金田村の入口では、もともとあった一本の道路とその両側に建っていた数軒の建物が全て泥に覆われていた。青海省消防救援総隊の消防隊員はその場所で泥を除去する作業を急ピッチで展開していた。

水を含みドロドロになった泥は重く、密度も高いため、人の力ではなかなか除去することができず、重機を使って除去するしかない。

現場では緊急輸送された油圧ショベル3機が急ピッチで作業を進めていた。

「ボイリング現象」について、中国地震台網の関係責任者は、「大地震が発生した後、ボイリング現象が起きることが多い。強い揺れが発生すると、地殻が変動し、地下の深い場所にあった水分を含む砂や土が液状化し、圧迫されて地表に噴き出すことから、『ボイリング現象』と呼ばれている」と説明する。

村民100人以上がテントで避難生活 深夜も続けられる救助活動

行方不明者を迅速に救助するため、消防隊員は日が暮れた後も作業を続けている。また、村民の避難所への移送も秩序に基づいて進められている。

行方不明者の家族たちは、親せきや政府職員の付き添いの下、現場から最も近くに設置されたテントで待機し、連絡を待ち続けている。

金田村にあるもう一つの空き地には、テントがたくさん設置され、村民100人以上がそこで避難生活を送っている。室外の気温は氷点下10度まで下がるものの、テントの中ではストーブが焚かれており、とても暖かい。

夜が深まった後も、たくさんの救援関係者の姿がそこにあり、テントを設置したり、物資を配ったりと、第一線で活動し続けている。(編集KN)

「人民網日本語版」2023年12月21日

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