相互主義的ビザ政策を切り口に中国外交の新形態を豊かに
中国はこのところ、複数の国々と相互主義的な査証(ビザ)政策を実施して、中国と外国との人的往来の円滑化、経済・貿易協力や人的・文化的交流の促進に多くの便宜を図ってきた。中国網が伝えた。(文:楊美姣 中国社会科学院世界経済・政治研究所補助研究員)
中国は2023年12月1日から、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン、マレーシアの6ヶ国に対して一方的措置として入国時のビザを免除するビザ政策を実施。それからわずか3日間で、上記6ヶ国から7000人近くがビザなしで訪中。これは、同年の6ヶ国からの入国者総数の39%を占めた。このうち、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペインはいずれもEU加盟国であり、中国のビザ免除政策の欧州への拡大は、中国と欧州の良好な関係を強化しただけでなく、欧州企業の対中投資に対する信頼も高めた。
中国領事サービス網が2023年12月に発表した「中国と外国とのビザ相互免除協定リスト」によると、中国はこれまでに153ヶ国とビザ相互免除協定を締結し、その対象はアジア、欧州、アフリカ、米州、オセアニアの5大陸に及んでいる。
中国は、より多くの国々と相互主義的ビザ政策を絶えず推進し、ビザ相互免除を切口に、中国外交の新形態を豊かにし、発展させてきた。相互主義的なビザ政策は「小」から「大」へと促進され、「点」から「面」へと広がり、中国の特色ある大国外交の全方位的な戦略配置を全面的に開拓・拡大し、中国の開放的な姿勢とグローバルな考え方を政策として具体化し、「実務外交」を実践し、互恵・ウィンウィンの開放戦略を真に遂行し、各国の人々により一層恩恵をもたらすべく尽力し、中国の特色ある大国外交に新局面を切り開き、中国外交の戦略的自律性及び主導性を大幅に高めてきた。
今後、相互主義的ビザ政策を契機に、中国の発展は新たな戦略的チャンスを迎え、中国の特色ある大国外交は、さらに力を発揮できる新たな段階に入ることになるだろう。中国はこれと同様の政策的柔軟性を保ち、より豊かで多様な外交の新形態を切り開くことができる。(編集NA)
「人民網日本語版」2024年1月10日
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