中国、自然界でセリウム元素が最も豊富な珪酸塩鉱物を発見

人民網日本語版 2024年01月22日13:23

自然資源部(省)中国地質調査局が19日に発表した情報によると、中国の希土類鉱床から発見された新鉱物が国際鉱物学連合に正式に承認され、「倪培石」と命名された。この新鉱物は新材料などの分野で重要な科学的価値を持つ。科技日報が伝えた。

倪培石は河南省西峡県太平鎮の希土類鉱床から発見され、色が淡紅色から赤紫色で、単一偏光を浴びると灰色になり、半透明から透明のガラスの光沢を放ち、性状が脆く、貝殻状断口を呈し、現在自然界で発見されている珪酸塩鉱物のうちセリウム元素の含有量が最も多い。同鉱物は南京大学地球科学・工程学院の倪培教授の名前を取って命名され、同氏の長期間にわたるタングステン錫多金属及び希少希土類鉱床の研究分野における卓越した成果への敬意が示された。

今回発見された倪培石は独特な化学成分と結晶体構造の特徴を有していることから、これまでのセライト超族の分類命名体系とは異なり、研究者の名前が付けられた。倪培石は中国の科学研究チームが自然界で発見し、国際鉱物学連合に正式に承認された、太平石と嫦娥石に続く3番目のセライト超族の新鉱物だ。うち太平石と倪培石はいずれも河南省太平鎮の希土類鉱床から発見された自然界の新鉱物だ。

倪培石と太平石は珍しい希土類珪酸塩鉱物で、同じく珍しい希土類フッ化物と共生することが多い。これらは希土類炭酸塩鉱物(希土類鉱床の主要鉱石・鉱物)の前駆体とされ、希土類鉱床の早期造鉱流体の性質及び後期希土類元素の移動・沈積メカニズムの探究に対して重要な研究の価値を持つ。(編集YF)

「人民網日本語版」2024年1月22日

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