a(左)は、過去千年の火山噴火の翌年の地表温度の異常と火山噴火の強度との関係(シミュレーション)。 bは、トンガの火山噴火の世界の地表温度への影響の試算。画像提供は中国科学院大気物理研究所
南太平洋の島国・トンガの海底火山「フンガトンガ・フンガハアパイ」が2022年1月中旬に大噴火を起こした。これが世界の気候に大きな影響を及ぼすかが広く注目されている。中国新聞網が伝えた。
中国の科学者のチームによる最新の研究は、歴史的な角度からトンガの火山噴火の気候への影響を試算した。それによると噴火の翌年、世界の平均地表温度は0.004度しか下がらず、世界の気候に大きな影響を及ぼすほどではないことが分かった。
この歴史的な大型火山噴火との類推の角度からトンガ火山の噴火による気候への影響を試算する研究は、中国科学院大気物理研究所大気科学・地球流体力学データシミュレーション国家重点実験室(LASG)の周天軍研究員のチームが、南京師範大学の劉健教授、中山大学の劉飛教授、浙江大学の高超超准教授のチームと共同で行ったものだ。成果の論文は今月1日、専門的な学術誌「大気科学進展」(AAS)に掲載された。
論文の連絡著者である周氏は、「試算の結果によると、トンガの火山噴火は現在、世界の気候に大きな影響を及ぼすほどではなく、世界温暖化に影響を及ぼすことはなおさらない」と強調した。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年3月4日