中国のチーム、廃棄PETの新たな生分解法を発見

人民網日本語版 2024年02月07日14:55

江南大学がこのほど、同大学の呉敬教授のチームは廃棄ポリエチレンテレフタレート(PET)の生分解性領域で進展を遂げたと明らかにした。同チームは独自の知的財産権を持つ「細菌・酵素」協同システムを設計・開発し、PET廃棄プラスチックの100%の分解を実現できる。これに関連する研究成果はこのほど、国際的な学術誌「International Journal of Biological Macromolecules」に掲載された。科技日報が伝えた。

ストローといった小さいものから自動車といった大きいものまで、プラスチック製品は人々の生活の隅々に浸透している。うちPETは日常生活で最もよく利用するプラスチックの一種だ。現在は物理的な溶融による再生が廃棄PETの再利用の主な手段だが、再利用の過程における原料の変動が激しく安定性が低いといった問題により、溶融物の品質が理想的なレベルに達していない。そして化学的な方法では、アルコール分解やアンモノリシスなどにより廃棄PETの分解を行うが、分解条件が厳しく、原料の含水量を厳しく制御する必要がある。

呉氏のチームは上述した問題に対し、長期的な科学研究の蓄積により、「細菌・酵素による相乗効果」という理念を打ち出した。酵素分解の過程で特異微生物を導入し、新型「細菌・酵素」協同システムを構築することで、廃棄PETの完全な分解と再利用を実現し、マイクロプラスチックと微粒子の発生を回避できる。(編集YF)

「人民網日本語版」2024年2月7日

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