昆虫の表皮抽出物、感染した傷口の癒合を促進か

人民網日本語版 2024年01月24日13:17

西安交通大学が21日、同大学第一附属病院胸部外科の張広健教授のチームは同大学材料学院の黄銀娟教授のチーム、そして大連理工大学の劉田教授のチームと共同で、アワノメイガの表皮から高存在タンパク質を抽出し、これを黄色ブドウ球菌に感染した傷口の癒合促進に用いた。これに関連する研究成果はこのほど、国際誌「ACS Nano」に掲載された。科技日報が伝えた。

研究チームが塩溶液を革新的に使い、アワノメイガの表皮のタンパク質のフィルムドレッシング自己組織化構造を誘導した結果、その組織体が優れた生体適合性を持つことが分かった。また科学研究者は組織体が広域抗菌性を持つことも発見した。これはグラム陽性菌・陰性菌さらには一部の真菌に対して一定の抑制効果を持つ。これは天然物抗菌に新たなアプローチをもたらした。科学研究者はさらに傷口に黄色ブドウ球菌を感染させたラットモデルを構築し、組織体の抗菌及び感染傷口の癒合加速における治療効果を確認し、あり得る作用メカニズムに関する初期段階の探究を行った。

同研究は、感染した傷口における昆虫表皮タンパク質自己組織体の積極的な治療効果を明らかにするとともに、作りやすく、グリーン・経済的で、安全・安定的といった昆虫タンパク質の優れた特性を結びつけ、昆虫タンパク質ドレッシングの臨床応用に新たなプランを打ち出した。(編集YF)

「人民網日本語版」2024年1月24日

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