仁愛礁情勢の管理をめぐる中比暫定合意について中国外交部報道官がコメント

中国外交部（外務省）報道官は22日、中国が仁愛礁（アユンギン礁）情勢の管理・コントロールをめぐりフィリピン側と暫定合意に達したことについて、記者の質問に答えた。

【記者】中国とフィリピンは仁愛礁情勢の管理・コントロールについて合意に至ったのか？

【報道官】仁愛礁は中国の南沙（英語名スプラトリー）諸島の一部であり、中国は仁愛礁を含む南沙諸島及び周辺海域に対して主権を有するということを、まず強調しておく。

現在の仁愛礁情勢の処理について、中国側はすでに3つの原則的立場を公に宣言した。

第1に、フィリピンが「軍艦」を派遣して仁愛礁に長期間「座礁」させ、中国の主権を侵害していることは、「南中国海における関係国の行動宣言（DOC）」、とりわけ第5条の「現在人が居住していない島や岩礁などへの居住行為を慎むこと」という規定に違反する。中国側は依然としてフィリピン側に対して、当該艦の撤去、無人・無施設という仁愛礁の原状回復を要求するものである。

第2に、フィリピン側が「座礁」軍艦の撤去前に当該艦に居住中の要員に生活物資を補給する必要がある場合、中国側は人道的観点から、事前に中国側に通知し、かつ現場での検査を経た後、フィリピン側に補給の実施を許可する意向であり、中国側がその全過程を監視・コントロールする。

第3に、フィリピン側が大量の建設資材を当該艦に輸送し、固定施設や恒久的前哨基地の建設を試みた場合、中国側は断じてこれを受け入れず、法規に基づきこれを断固として阻止し、中国の主権及びDOCの厳粛性を守る。

以上3つの原則的立場に基づき、中国はフィリピン側と仁愛礁情勢の管理・コントロールについて協議を続け、このほど人道的生活物資の補給について暫定的合意に達した。双方は海洋をめぐる溝を共同で管理・コントロールし、南中国海情勢の沈静化を推進することで一致した。（編集NA）

「人民網日本語版」2024年7月22日