古い写真を「よみがえらせる」生成AIが注目株に!
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生成的人工知能(生成AI)は現在、最も人気を集めるAI技術の一つとなっている。同技術を利用すると、文字を入力するだけで、文章や画像、動画を生成することができる。同技術は「魔法のカギ」のようで、AIの無限の可能性の扉を開いている。中国工業・情報化部(省)が発表しているデータによると、2023年、中国の企業における生成AI採用率は15%に達しており、その市場は14兆4000億元(1元は約20.4円)に達している。このように生成AIはインターネットやクラウドコンピューティング、ビッグデータに続く、巨大なブルーオーシャンになると見られている。
吉林省吉林市に住む龐順明さんは、古い写真のコレクターになって数十年になる。写真を一人でも多くの人に見てもらおうと、龐さんはコレクションをソーシャルメディアにアップするようになった。
そんな龐さんは最近、動画生成AIモデルを駆使して、大切に保管してきた古い写真を「よみがえらせる」技術をマスターした。その技術を使うと、古ぼけていた写真が瞬時に、生き生きとした写真によみがえった。
古い写真をよみがえらせるスキルをマスターした龐さんはAIの達人として地元で有名になった。そして、現地のある博物館から最近、「所蔵している歴史写真をよみがえらせてほしい」と依頼されたという。博物館は今後、博物館をデジタル化する計画なのだという。
動画生成AIモデルを使えば、映像を制作することもできる。パリ五輪開幕前、中央広播電視総台はわずか2ヶ月で、16分のショートフィルム「百年前的那次出発(100年前のあの出発)」を製作し、公開した。同作品では、100年の時を「タイムスリップ」しているものの、その内容は古い映像を修復するという形ではなく、85%はAIが生成した内容だった。
この動画生成AIモデルは現在、継続的に最適化されており、リリースからわずか1ヶ月の間に、申請者の数が120万人を超え、すでに世界のネットユーザーを対象に公開されている。世界的に見ると、論文やメール、脚本、コードを生成してくれるAIチャットボットChatGPTから動画生成AI「Sora」に至るまで、生成AIはたくさんの「花」を咲かせている。
世界知的所有権機関(WIPO)が発表した「生成AIに関する特許動向報告書」によると、2014年から2023年の10年間、中国の生成AI関連の特許出願件数は3万8000件で、世界最多。この数は2位だった米国の6倍に相当していた。このように中国の生成AIモデルはすでに、「トップスピード」での競争の段階に突入している。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年8月23日
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