「これこそが生活」と名付けた石窯パン専門店を起業した留学経験者 浙江省寧波市
浙江省寧波市のある石窯パン専門店が最近、人気を集めている。
寧波市の東銭湖湖畔にある城楊村にあるこの店で販売されているのは、オーブンではなく、石窯で焼かれたパンだ。
ある地元のネットユーザーは、「パンを好んで食べようとはしない父ですら全部食べた」とコメントを寄せている。
1999年生まれのオーナー・朱芷怡さんは、留学経験者で、大学ではアートを専攻していた。
留学先から帰国してすでに1-2年になるという朱さんは帰国してまず寧波市内の企業に就職し、仕入れを担当していたという。そして、今年上半期に、自分の好きなことをしたいと、起業することにしたという。
朱さんがパン屋を開くことにしたのは、イタリアに留学していた時に、「薪を燃やして、ゆっくり焼き上げたパンがとてもおいしかったから」だという。
パン屋を開くことにした朱さんは、共同起業者と一緒に、寧波市内の中心部で、開店場所を探し回ったものの、気に入った場所を見つけることができなかった。ところがある時、寧波市内から20キロほど離れた東銭湖近くの城楊村を車で通った時に、偶然ある建物に惹きつけられたのだという。
それは木々が青々と茂る山の下を流れる細い川の横に建っていた平屋で、白壁に黒い瓦が葺かれており、「これが私が探していた感じだと直感した」という。
そして今年6月、イタリア語で「これこそが生活」という意味の「e la vita」という名前のパン屋をオープンさせた。
パンを焼く石窯は、朱さんと共同起業者が1ヶ月以上かけて設計・制作し、中国の農村の家によく見られるかまどのような形で、下から薪を燃やして熱し、パンを焼き上げることができる構造となっている。
オープンしたばかりの頃、朱さんは石窯や店内の内装をPRする動画をたくさん撮影し、ソーシャルメディアに投稿した。
すると、それら動画が、すぐに地元のネットユーザーの注目を集めるようになり、オープンしてから1ヶ月ほどで、客が少しずつ増え始め、知名度が上がるにつれて、軌道に乗るようになった。
今では週末になると、村や近くの山に遊びに来た行楽者、うわさを聞いてやって来た客などで、店内は賑わいを見せるようになっている。
パンを買いに来る客のほとんどは、子供連れの80後(1980年代生まれ)や90後(90年代生まれ)の男女で、なかには40-50歳の中年の客ももいる。リピーターもたくさんおり、「1日に300-400個売れている」という。
朱さんは、「販売しているパンの原材料はとてもシンプルで、どこにでもある食材ばかり。100%天然の無添加が売りで、薪で焼き上げているため、とても香ばしい。優れた材料を使っているため、値段は28-35元(1元は約21.3円)ほどで、一般的なパンよりもやや高めの設定になっている」としている。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年11月25日
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