「宇宙旅行」に行ってきたシロキクラゲ、収量と活性成分の含有量が増加
福建農林大学(古田)キノコ産業研究院の孫淑静院長は、「HTは宇宙飛行を示す。この菌株は5ヶ月間の宇宙旅行を経て、当研究院により活性化された上、2回の異なる指標の選別を受けた。メイン栽培品種の『古田シロキクラゲTr21』と比べると、『シロキクラゲHT108』は菌糸の成長が速く、芽胞内の多糖の含有量が多く、相対的性状が比較的安定している」と述べた。人民網が伝えた。
同研究院が25日に福建省寧徳市古田県で行った収量測定作業から、菌株宇宙育種に関する新たな進展が伝わってきた。
キノコハウス内の新品種「シロキクラゲHT108」は下向きに置き、メイン栽培品種の「古田シロキクラゲTr21」と区別している。撮影・李唯一
孫氏は、「『シロキクラゲHT108』は同研究院が育成したものだ。『古田シロキクラゲTr21』を出発株とし、2023年5月30日に有人宇宙船『神舟16号』に搭載され宇宙放射線変異誘導育種を行い、24年5月に変異誘導菌株が得られた」と説明した。
新品種「シロキクラゲHT108」の成長状況を観察する福建農林大学(古田)菌類研究院の孫淑静院長(右から1人目)と専門家・学者。撮影・李唯一
新品種「シロキクラゲHT108」とメイン栽培品種「古田シロキクラゲTr21」の現場での比較。撮影・李唯一
「シロキクラゲHT108」は現在、同研究院及び複数のシロキクラゲ工場と農家のキノコハウス内で、栽培・生産試験及び農業形質の鑑定が行われた後、すでに4回の収穫に成功し、良好な生産的・応用的価値を示している。
収量測定現場で、新品種「シロキクラゲHT108」の関連データを記録する研究チーム。撮影・李唯一
孫氏は、「『シロキクラゲHT108』の実体は黄色、丸く締まった形、肉厚・内巻きで、新鮮重の収量が平均10%以上増加。子実体の栄養品質は対照品種と比べ明らかな違いが見られず、総フェノール含有量が55.56%増、総フラボン含有量が60%増。収量と活性成分の含有量が高いという特長を示した」と述べた。
同研究院の関連科学研究員の説明によると、宇宙育種は宇宙技術、バイオテクノロジー、農業育種技術を一体化した農業育種の新たな手段であり、現在の世界の農業分野における最先端の科学技術課題の一つだ。「食用キノコ+宇宙育種」は科学技術の産業へのエンパワーメントを実現したことにより、シロキクラゲ新品種の選定・育成に新たな活力を注ぎ、古田キノコ産業の質の高い発展を後押しすることになる。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年11月29日
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