中国で「春節に飾る花」が大人気に 注目のトレンドは?
春節(旧正月、今年は1月29日)が近付き、中国では今、年越しムードが高まっている。伝統的な年越し用品のほか、中国ではここ数年、鑑賞価値が高く、縁起がよくおめでたい意味が込められた花を春節に飾ることが大人気となっている。
ソーシャルメディアを見ると、春節に飾る花関連の話題が早くから検索トレンド入りしている。ネットユーザーは、「都市の春節に飾る花図鑑」というワードで近場にある花の市場を探したり、「家における春節に飾る花の飾り方ガイド」というハッシュタグをつけて、インテリアと生花のコーディネートの秘訣をシェアしたりしている。
1月12日、北京花郷花卉クリエイティブパークに並べられている生花。撮影・閆雨昕
ECプラットフォーム「美団」によると、2025年に入り、北京では「春節に飾る花」というキーワードの検索回数が前年同期比で28.1%増、新年用の花束のオーダー数が同2.5倍増となっている。また、花のデリバリーサービスを取扱う業者も同43%増となっている。
北京市豊台区花郷付近の大型花卉市場内のある店では、4段の商品棚に色とりどりの美しいコチョウランがたくさん並べられていた。忙しそうに鉢植えのコチョウランを運んでいたオーナーの東子さんは、「コチョウランの値段は大きさによって違い、40元(1元は約21.2円)から1000元までまちまち。いろんな客のニーズを満たしている」と話す。
1月5日、北京花郷花卉クリエイティブパーク内に並べられているコチョウラン。撮影・閆雨昕
ある店に入ると、アンティークな雰囲気を漂わせる中国家具のお茶用テーブルの上に、美しく形が整えられた梅の花が飾られていた。伸びる枝から出ている葉と花のバランスが抜群で、その空間全体がほのかなお茶の香りと植物の清々しい雰囲気にあふれており、「中国式美学」が見事に表現されていた。オーナーは「梅の花を家に飾ると、とても上品な雰囲気が漂う。ここ数年、『国潮(中国伝統の要素を取り入れたおしゃれな国産品のトレンド)』の波が植物の世界にも押し寄せている」と話す。
1月9日、上海のある店で売られていた鑑賞用イチゴ。「育てながら愛でる」タイプの春節に飾る花が今、中国の若者の心を捉えている。画像提供・取材対応店
多くの店が今年、創意を凝らした寄せ植え商品を打ち出している。例えば、コチョウランとパフィオペディルムという高低差のある花を組み合わせ、下のほうにはシュウカイドウを草の中に忍ばせ、色の合う鉢と組み合わせてあり、全体としてバランスのとれた構成になっている。多くの事業者は、「自由な組み合わせの商品は面白味もあるし個性的。おまかせで寄せ植えを注文する客もいる。そのため、私たちの腕とセンスが試される」と話していた。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年1月20日
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