原子力発電所、真珠生産という新しい副業を創出
原子力発電所は原子力を電力に変換する場所だが、今や真珠生産という副業が可能になった。人民日報が伝えた。
中国の海南昌江原子力発電所は温水排出エリアでシロチョウガイの養殖に成功しただけでなく、高品質の白蝶真珠も育成した。
海南原子力発電有限公司は海南省昌江黎(リー)族自治県に位置し、中国最南端の原子力発電拠点だ。白蝶真珠の生産は容易ではない。まず、シロチョウガイはデリケートな有機物質性宝石の母貝で、生態環境に対する要求が厳しい。優れた水質、適度で安定的な水温、その上エサとなる豊富な浮遊生物が必要だ。このような生態環境は世界でも限られている。次に、シロチョウガイによる真珠の養殖技術が相対的に複雑で、専門技術者による細心の管理が必要だ。
原子力発電所は当初、周辺海域の藻類を減らし海水を浄化し、原子力発電所取水口の詰まりを減らすといった目的から、シロチョウガイとその他の貝類を導入した。超大型の白蝶真珠が採れるとは想定外だった。
このようにして育成された真珠は放射能で汚染されているのではと懸念する人がいる。海南原子力発電はこれについて、「昌江原子力発電所の放射線量は厳重に管理されており、周辺の環境と生物体に危害を及ぼすことはない上、海洋生態への影響を減らすため温かい排水も処理されている。原子力発電所周辺海域で養殖される貝類が浴びる放射線量は、生物体に影響を及ぼす限界値を大きく下回っている。原子力発電所はさらに、養殖環境の安全を保証するように、定期的に周辺海域に対して水質や放射性物質の濃度などの指標を含むモニタリングを行っている」とした。
原子力発電所における真珠の育成、アルカリ性土壌におけるゴムの栽培、砂漠におけるカニの養殖、ソーラーパネルの下における牧草の栽培……。経済的効果を持つ生態環境を保護するための方法がますます増えている。(編集YF)
「人民網日本語版」2025年1月23日
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