中国の「片腕のセーラー」が世界一過酷な航海レースを完走
船上で中国の国旗「五星紅旗」を広げる徐京坤さん。(写真提供は取材対象者)
99日間19時間6分の航海を経て、山東省青島市出身の「片腕のセーラー」徐京坤さん(35)は北京時間18日午後、ヨットを操縦してフランスのレ・サーブル=ドロンヌ港に到着し、第10回を迎えた単独無寄港無補給世界一周ヨットレース「ヴァンデ・グローブ」を完走した。徐さんは同レースを完走した100人目の選手になり、中国人のセーラーとして初の完走となった。
同レースは1989年に始まり、「航海の世界のチョモランマ」と呼ばれている。選手は単独でヨットを操り、途中で帰港することなく、外からの支援も補給も受けずに航行することを求められる。フランスのヴァンデ県を出発し、喜望峰、ルーイン岬、ホーン岬などのチェックポイントを通過し、地球を一周して出発地点まで戻り、総距離は約2万6000海里になる。極限の挑戦で、リタイア率が高く、世界一過酷な航海レースイベントとされる。
レース中、一人でヨットを操縦する徐京坤さん。(写真提供は取材対象者)
今回のレースに出場した選手は40人、そのうち6人が種々の原因でリタイアした。フランスのセーラーのチャーリー・ダリンさんが14日、64日間19時間22分49秒の新記録でゴールし、優勝した。徐さんは30番でゴールし、航行時間は99日間19時間6分11秒だったが、ゴール前での操作ミスから、レース組織委員会により1時間のペナルティを加えられ、最終的な公式完走タイムは99日間20時間6分11秒になった。
徐さんは、「順位も完走タイムも、ほぼ私たちのチームがレース前に計画した通りだ。私たちのような資源に限りがあるチームにとって、これは勝利にほかならない」と胸を張った。
花火を手に観衆の声援に応える徐京坤さん。(写真提供は取材対象者)
同レースは今回で10回目の開催。徐さんが完走したことにより、この世界的な航海レースイベントに中国人にとって重要な足跡が刻まれた。(編集KS)
「人民網日本語版」2025年2月25日
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