中国文化の「新三種の神器」が海外で「中国旋風」

人民網日本語版 2025年04月01日14:04

マイクロドラマを含む中国のネットドラマ・映画、インターネット文学、オンラインゲームが近年、海外進出を果たす中国文化の「新三種の神器」となり、海外で「中国旋風」を巻き起こしている。新華社が報じた。

3月28日に四川省成都市で開催された「第12回中国インターネット・オーディオ・ビデオカンファレンス」マイクロドラマ国際伝播フォーラムにおいて、中国国家広播電視総局(国家ラジオ・テレビ総局)国際合作司が発表したデータによると、中国のマイクロドラマを視聴できる海外のアプリは300種類以上あり、世界で累計約4億7000万回ダウンロードされている。また、中国のマイクロドラマはすでに世界の200ヶ国・地域以上をカバーしている。

2024年、ドラマ「慶余年第二季(ジョイ・オブ・ライフ 2)」がディズニー傘下のストリーミング・メディアプラットフォームにおいて、史上最も人気の中国大陸部のドラマとなり、欧米の主流の動画サイトで大きな話題となった。また、中国初の国産AAAゲーム「黒神話:悟空(Black Myth: Wukong)」が世界的大ヒットとなり、人気オンラインゲーム「原神」、「崩壊:星穹鉄道(崩壊:スターレイル)」などが100ヶ国・地域以上でダウンロードランキングにランク入りしている。電子書籍サービス大手「閲文集団」傘下の海外版ポータルサイト「起点国際(WebNovel)」では、翻訳された中国のインターネット文学6000作品を読むことができ、多くの言語をカバーしている。

関連データは、中国文化の「新三種の神器」には独特の魅力があることを裏付けている。例えば、2024年、中国のゲーム開発会社の海外市場における売上高は185億5700万ドル(1ドルは約149.7円)に達し、PCゲームプラットフォーム ・Steamには中国国産ゲーム1600種類以上がアップされ、前年より約45%増えた。「2024中国インターネット文学海外進出動向報告」によると、中国のインターネット文学業界の海外市場における売上高は43億元(1元は約20.6円)を超えている。

海外進出の規模が拡大するにつれて、中国文化の「新三種の神器」の作品は今、一段とハイクオリティになっている。例えば、テーマが多様で、よりハイクオリティなマイクロドラマが続々と登場しており、文化観光をテーマとしたショートドラマ「跟着唐詩去旅行」は素晴らしい伝統文化を伝承し、最近放送開始された「家里家外」は、四川省出身の役者が四川省の方言を話し、人情味あふれる仕上がりとなっている。

「第12回中国インターネットオーディオ・ビデオカンファレンス」の様子(3月28日撮影・辺思琪)。

「第12回中国インターネットオーディオ・ビデオカンファレンス」の様子(3月28日撮影・辺思琪)。

新技術が中国文化の「新三種の神器」が海外進出する主な原動力となっている。AI技術の下支えの下、ネットドラマやインターネット文学の翻訳のレベル、効率が大幅に高まっている。2024年、「起点国際」に昨年新たにアップされたAIが翻訳した作品は、前年比20倍増の2000作品以上に達した。

「第12回中国インターネットオーディオ・ビデオカンファレンス」の様子(3月28日撮影・李倩薇)。

「第12回中国インターネットオーディオ・ビデオカンファレンス」の様子(3月28日撮影・李倩薇)。

成都旭靖芳華影業の創業者・廖宇靖氏は、「翻訳、制作の効率が高まるほか、AIは各賞を受賞した大量の文学作品を通して、所在国の文化を学び、脚本家の作業をサポートすることができる」と説明する。

中国のソーシャルゲーム会社・米哈游(MiHoYo)の関係責任者は、「生成式AI技術が継続的にアップデートされるにつれて、ストーリー設定やインタラクティブな遊び方と結び合わせて、ゲーム産業に破壊的イノベーションをもたらす可能性がある。当社は、キャラクターのレンダリングやクラウドゲーミングの技術、人工知能(AI)といった分野において、数百件の特許を出願している。3Dレンダリングエンジン上ではすでに、コンテンツ生産のマニュアル化を実現している」と説明した。

中国広播電視社会組織聯合会ショート動画委員会の張騰秘書長は、「ハイクオリティな制作、的を射たストーリー、精神的奥深さが海外進出のためのコア競争力となる。中国文化の『新三種の神器』は現在、『ハイクオリティ』、『変化』、『新しさ』を追求し、文化伝播と価値への共感という面で積極的な役割を果たしている」との見方を示した。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年4月1日

注目フォトニュース

関連記事