中国の原子力発電規模、初めて世界1位に躍進
中国原子力業界協会が27日に発表した「中国原子力発展報告2025」青書によると、現在の中国で稼働中、建設中、承認済みの原子炉は102基で、設備容量は1億1300万キロワット(kW)に達し、原子力発電の全体規模で初めて世界1位になった。人民網が伝えた。
中国は現在、新たなエネルギー安全保障戦略を実施している。クリーンエネルギーとしての原子力はすでに、エネルギー体系の重要な構成部分になっており、エネルギー低炭素化の重要な支えでもある。
同青書によると、2024年末現在の中国で商業運転中の原子炉は57基、総発電設備容量は5976万kWで、世界3位。24年通年の原子力発電設備平均利用時間は7797時間で、原子力発電累計発電量は4447億キロワット時(kWh)で、世界2位となり、中国全土の累計発電量の4.72%を占め、年間約3億3400万トンの二酸化炭素排出削減効果が得られる。うち福建省と遼寧省の原子力発電量の割合は20%以上。24年末現在の中国で建設中の原子炉は28基、総発電設備容量は3370万kWで、建設中の原子炉の発電設備容量は18年連続で世界1位を維持。24年の原子力発電プロジェクト建設への投資額は前年比520億元(1元は約19.6円)増の1469億元で、過去最高を更新した。
原子力発電の持続的な規模拡大と同時に、中国の原子力発電技術の独自イノベーション能力も著しく向上している。同青書によると、中国は原子力発電の設備製造で、主要設備の100%国産化および重要部品技術の独自化を実現した。24年の中国国内の原子力発電の主要設備納品量は累計114台(セット)で、前年比で倍増した。現在の建設速度および進捗ペースに基づくと、30年までに中国の稼働中の原子力発電設備容量は、世界1位に躍進する。
中国原子力業界協会の楊長利輪番理事長は、「中国の原子力発展は新たな戦略的チャンス期を迎えている。稼働中の原子力発電設備容量は30年に1兆1000億kWに達し、新型電力システムの中で高炭素エネルギーの重要な代替者、システムの安全・安定の主要な支えとしてさらに大きな役割を果たすだろう」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2025年4月30日
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