スマート外骨格ロボットの海外進出と応用シーンの拡張

人民網日本語版 2025年05月07日10:58

オーストラリア国際鉱業資源会議・博覧会において、傲鲨智能製の外骨格ロボットを使用し、容易に重量物を持ち上げている来場者。撮影・張華

オーストラリア国際鉱業資源会議・博覧会において、傲鲨智能製の外骨格ロボットを使用し、容易に重量物を持ち上げている来場者。(撮影・張華)

現在、技術革新が加速し産業変革を促進する波の中で、中国の人工知能(AI)技術は急速に発展し、応用シーンも絶えず拡大している。ドイツの工場、イギリスの物流センターからチリの農地に至るまで、中国企業は多様な場面に対してAIの革新的なソリューションを提供している。人民日報が伝えた。

ドイツ・バーデン=ヴュルテンベルク州ヴァルダハタールにあるドイツ・フィッシャー社の製造工場では、数名の現地従業員が外骨格ロボットを装着し、大型部品の搬送を行っている。これらのウェアラブル型ロボットは、上海傲鲨智能科技有限公司(以下「傲鲨智能」)によって開発されたものであり、上肢、腰部、下肢などの人体部位をカバーすることが可能で、AIアルゴリズムを通じて使用者が重い物体を容易に持ち上げることを支援する。これにより、使用者の身体的安全を保証すると同時に、生産効率の著しい向上も実現できる。

傲鲨智能のマーケティングディレクターである張華氏は、「ドイツ製造業の工場では自動化率が非常に高いが、組立などの非標準化された生産工程では、完全な自動化は依然として実現できていない。外骨格ロボットは、こうした生産工程に対する支援手段となる。同社の外骨格ロボットは、産業用搬送、屋外の緊急対応、医療リハビリなど多様な応用シーンをカバーしており、現在ではドイツを含む海外市場の一部先端製造企業から支持を得ている。外骨格ロボットの導入により、使用者による手動搬送の負荷が大幅に軽減され、従来は人力で対応不可能であった組立生産も可能となった」と説明した。

フィッシャー社の関係責任者であるマルクス・ケラー氏は、「外骨格ロボットは、作業負荷の大きさや作業難易度の高さといった実際の課題を解決でき、我々の作業効率を大きく向上させている。類似製品と比較して、傲鲨智能の外骨格ロボットは軽量で補助力が強く、コストパフォーマンスにも優れている。我々は生産現場において繰り返しテストを行い、肯定的なフィードバックを得ている。腕部には十分な支援力を提供し、重い電動工具を持っても疲れにくく、腰部への補助も可能であるため、作業後の筋肉痛を軽減することができる」と述べた。

ケラー氏はまた、ドイツでは多くの家庭や小規模作業場が強いツール思考を有しており、外骨格ロボットは効率向上を補助するツールとして明るい市場の見通しを持つとの見方を示した。張氏は、「今後、外骨格ロボットの海外における応用シーンはさらに拡張され、主要なユーザー層も企業顧客から個人消費者へと徐々に移行していくだろう。眼鏡が視力を矯正し目を保護するのと同様に、外骨格ロボットは骨格筋を補完し、四肢や関節を保護するものであり、高性能、小型化、低コストの外骨格ロボットは、近い将来、個人消費者の選択肢となる可能性がある」と述べた。(編集ES)

「人民網日本語版」2025年5月7日

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