グローバル・サウスの連帯と自強に向けた画期的な行動

人民網日本語版 2025年05月29日17:01

「ASEAN-中国-湾岸協力会議サミット」が5月27日、マレーシアのクアラルンプールで開催された。この3者サミットは多極化という世界の流れを反映しており、グローバル・サウスが台頭する中での地域経済協力における重要な画期的取り組みだ。中国、ASEAN、湾岸協力会議(GCC)の3者協力メカニズムの構築、パートナーシップの強化は、それぞれの経済繁栄を促進するだけでなく、アジア、さらには世界の平和と発展にも寄与するものだ。(人民日報「和音」掲載)

中国、ASEAN、GCCの3者サミットの開催は今回が初だ。特定の大国の保護主義的行動によってグローバルな経済協力が損なわれ、一国主義によって国際秩序の安定が脅かされている今日、共にグローバル・サウスの一員である中国、ASEAN、GCCが地域を越えたサミットを開催したことは、グローバル・サウスの連帯と自強に向けた画期的行動であり、共通利益の維持と共同発展の促進にグローバル・サウス諸国が一層積極的に取り組んでいることを示している。

中国、ASEAN、GCCは総人口と経済規模の双方において世界全体の約4分の1を占めており、開かれた協力を促進する重要な力となっている。共に経済のグローバル化による恩恵を受けてきた3者は、現在の国際情勢下において地域間経済協力を強化することの重要性を認識している。3者が地域の開放を揺るぎなく拡大し、それぞれの市場を十分に連結させれば、さらに巨大な発展空間と顕著なスケール効果を生み出すことができる。ASEANのメディアは「3者が結束することで、世界経済の情勢を再構築できる」と指摘した。

会議では「ASEAN-中国-湾岸協力会議サミット共同声明」が採択され、3者は揺るぎない決意で、包摂性・持続可能性・強靭性・対等なパートナーシップの精神を発揚することを約束。「団結と共生の道を切り拓き、平和で繁栄する、公正で合理的な未来へと進む」ことを強調して、多国間主義の実践、公平と正義の擁護への決意を示した。あるメディアは今回のサミットについて、アジアが日増しに国際構造における均衡勢力となりつつあることが示されたと指摘した。最大の発展途上国である中国は、ASEAN・GCC諸国と共に、発展途上国の共通利益を守り、覇権主義と強権政治に明確に反対し、より公正で合理的な方向へのグローバル・ガバナンスの発展推進に尽力している。インドネシアのプラボウォ大統領は「中国は常に発展途上国の利益を守っている」と、その責任ある姿勢を高く評価した。

「ASEAN-中国-湾岸協力会議サミット共同声明」は、「一帯一路」(the Belt and Road)の質の高い共同建設における協力とシームレスなコネクティビティの促進を明確に打ち出した。現在、ASEAN10ヶ国とGCC諸国はいずれ済み国との「一帯一路」共同建設協力文書に署名している。「一帯一路」共同建設イニシアティブと各国の発展戦略との連携を加速させることで、各国の発展の原動力を強化し、リスクへの対処能力を高める。ASEAN・GCC諸国を対象とする新たなビザ円滑化政策が示すように、中国は確固として揺るぎなく高水準の対外開放を拡大しており、今後も自主的・一方的開放措置をさらに打ち出して、各国と発展のチャンスを共有していく。

中国、ASEAN、GCCの3者協力メカニズムの構築は、より踏み込んだ開かれた協力と、より積極的な共同責任によって、3者の共同発展・繁栄に強力な原動力を与え、中国とASEAN諸国、GCC諸国の人々にさらなる幸福をもたらし、アジアと世界の平和と発展に一層大きな貢献を果たすだろう。(編集NA)

「人民網日本語版」2025年5月29日

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