国家海洋総合試験場(深海)が始動

人民網日本語版 2025年06月10日13:14

中国の海南省に位置する国家海洋総合試験場(深海)が8日に正式に始動したことが、2025年世界海洋デー・全国海洋宣伝デーメイン会場イベントで明らかになった。この深海研究開発試験拠点の始動は、深海科学技術の発展を加速させ、中国の海洋科学技術の包括的な発展を推進する上で重要な意義を持つ。光明日報が伝えた。

同試験場は自然資源部(省)が推進する国家海洋総合試験場システムの重要な構成部分だ。「深海進出、深海探査、深海開発」の能力向上に焦点を当て、深海設備の技術研究開発、試験・テスト、成果実用化、製品インキュベーション、検査・測定」を一体化した公共サービスプラットフォームを構築する。その他の3ヶ所の国家海洋総合試験場は、山東省、浙江省、広東省にあり、それぞれ異なる海洋試験任務を担っている。

同試験場の海上固定試験区域は甘泉海台の北西部に位置し、海南省三亜市の南東約200キロメートルにあり、面積は約400平方キロメートル、水深は約1300-1500メートルで、典型的な深海の海洋環境特性を備えている。この区域には総合ブイ、リアルタイム水中ブイ、海底観測プラットフォームなどの環境観測設備が固定試験区域に設置されており、試験海域の海洋環境要素に対するリアルタイムな動的モニタリングが実現されている。深海試験場の陸上拠点業務ビルは今年1月に完成し、運用開始された。建築面積は4927平方メートルで、機器の設置・調整、試験計画の協議、試験データ管理などの試験場業務の実施を包括的に支援している。

3ヶ月間の業務化試運転の無事完了に伴い、共同航行任務が積極的に推進され、同試験場の運営支援体制が急速に整備されつつあり、重要な国家レベル海上試験拠点となっている。その深海におけるテスト・試験能力は自然資源部重要海洋観測(モニタリング)業務システムの建設に信頼性の高い支援を提供し、海南省による「深海におけるスマート製造」という特徴的な産業クラスターの形成と、「試験場による産業の牽引、深海におけるスマート製造」という新たな道を開拓する強力な後押しとなる。さらに自然資源部が海南省と共同で構築する「スマート海洋」深海技術イノベーションの発信地を構築するための重要拠点としても、海洋強国の建設に向けた力強い原動力を注入することとなる。(編集YF)

「人民網日本語版」2025年6月10日

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