中国の4つの主張は中東情勢の緊張緩和の良策
最近のイスラエルとイランの軍事衝突によって、中東情勢の緊張がにわかに高まり、地域の安全は一層危険な瀬戸際へと追い込まれている。習近平国家主席は19日、プーチン露大統領と電話会談を行った際、中東における現在の事態について4点を主張し、中東の危機的局面を打開するために、理性と国際的コンセンサスに基づく、実務的かつ実行可能な「中国の案」を示した。世界が新たな激動と変革の時代に入る中、中国はこの主張によって大国としての責任ある姿勢を明確にし、国際社会による和平促進・停戦努力の方向性を指し示した。新華社が伝えた。
(1)停戦の推進が喫緊の課題だ。武力の濫用は衝突のエスカレーションを招くだけだ。中国は「武力は国際紛争を解決する正しい手段ではない」と強調し、問題の核心を突いた。紛争当事者、特にイスラエルは一刻も早く停戦し、事態のさらなるエスカレーションを防ぎ、戦争の波及を断固回避すべきだ。国際社会は、停戦のみが和平の可能性を切り開き得ることを、はっきりと認識しなければならない。
(2)民間人の安全確保が最優先事項であり、人道主義を踏みにじることは許されない。中国は「いかなる時であれ、軍事衝突において民間人の保護という最低限守るべき一線を破ることがあってはならない」と明確に指摘しており、この立場は国際社会の普遍的な共通認識及び基本的な倫理準則を体現している。また、滞りのない人道支援ルートを確保し、第三国の市民の安全な退避に便宜を図ることも、一刻の猶予も許されぬ紛争当事者の法的・道義的責任だ。
(3)対話と交渉の開始が根本的な打開策であり、政治的解決のみが長期的な平和・安定をもたらし得る。イラン核問題にせよ、パレスチナ・イスラエル問題にせよ、最終的には政治的手段によってのみ解決が可能となる。中国が「イラン核問題の政治的解決という大きな方向性を揺るがず堅持する必要がある」と強調するのは、まさにこの法則への深い理解に基づくものだ。現下の情勢において、軍事的威嚇さらには戦争という手段によってイラン核問題の「解決」を企図するやり方は、火に油を注ぎ、地域をさらに動揺させるだけだ。
(4)国際社会による和平促進努力が不可欠であり、特に大国は責任を引き受けるべきだ。中国は「国際社会、特に紛争当事者に対して特別な影響力を持つ大国は、事態の沈静化を後押しするために努力する必要がある」と呼びかけた。国連安保理は国際平和・安全維持のための最重要機関であり、より大きな役割を果たすべきだ。国際社会はさらに力を結集し、停戦を後押しし、人道支援を監督し、対話を促すべきであり、衝突の拡大を放置してはならない。
以上の中国の4つの主張は、現下の危機への対応策であり、グローバル・ガバナンスに対する深い思考の帰結でもある。国際社会は共に努力し、紛争当事者が政治的解決という正しい軌道へと戻る後押しをするべきだ。そうしてこそ、中東の人々が真の平和の曙光を迎えることができ、世界もまたさらなる激動と分断の深淵へ陥るのを防ぐことができる。(編集NA)
「人民網日本語版」2025年6月23日
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