百年間なかった大変局における「中国の特色ある大国外交」の位置付け

人民網日本語版 2025年06月26日16:56

2014年11月に行われた中央外交政策会議で、習近平総書記は「中国は自らの特色ある大国外交を行わなければならない」と強調して、中国外交の全く新たな座標を示した。百年間なかった大きな変局において、「中国の特色ある大国外交」はどのように位置付けられるべきだろうか。

6月24日付の「人民日報」に掲載された高飛・外交学院副院長による寄稿「中国の特色ある大国外交によって新型の国際関係の構築を推進」は、これについて次のように指摘している。

中国の特色ある大国外交の重要な時代的背景として、自国の国力の変化と転換期にある国際情勢という2つの重要な要素が挙げられる。習総書記は時代の大勢と国際情勢の重大な変化を科学的に把握し、世界のパワーバランスという横軸と中華民族の偉大な復興という縦軸から、中国の置かれた歴史的位置付けを科学的に定義した。

2018年6月の中央外交政策会議で、習総書記は「現在、我が国は近代以降で最良の発展期にあり、世界は百年間なかった大きな変化の最中にある。両者は同時に重なり合い、相互に影響し合っている」と指摘した。近年の国際情勢の激変は、この重要な判断の科学性と先見性を深く裏づけている。

世界のパワーバランスは、国際構造を決定する重要な要素だ。コロナ禍、ウクライナ危機、パレスチナ・イスラエル衝突などの影響のもと、世界の変化が加速し、米国主導の「一極多強」の国際構造も大きく変化し、いわゆる「西側の自由秩序」が瓦解し、世界は日増しに多極化している。上海協力機構(SCO)やBRICSの拡大に伴い、グローバル・サウス諸国の影響が著しく高まり、世界的なパワーシフトが加速し続け、国際構造は多極共存、複合的競争という特徴を示している。

中国は世界の注目を集める目覚ましい発展の成果を上げている。第1に、中国経済の持続的成長は、世界経済の安定的成長において鍵となる役割を果たしてきた。2010年に中国は国内総生産(GDP)が約6兆ドル(1ドルは約144.7円)に達し、初めて日本を抜いて世界第2位の経済大国となった。2024年には、GDPは19兆ドルに迫った。2010年から24年までの中国経済の年平均成長率は約7.5%で、同時期の世界平均を大きく上回り、世界経済成長への寄与率は約30%となった。第2に、革新駆動型発展を堅持し、産業の高度化が発展の底力を絶えず強化してきた。中国は世界で最も整い、規模が最も大きな工業システムを擁し、工業において41の大分類、207の中分類、666の小分類を有し、国連の産業分類におけるすべての工業部門を有する唯一の国だ。第3に、貿易の規模が拡大し、構造が最適化され続けてきた。中国は世界最大の物品貿易国としての地位を固め続け、2024年の物品貿易総額は43兆8500億元に達し、8年連続で世界首位を維持した。

国際構造の変化が加速する中、世界最大の発展途上国である中国は、世界の平和と発展を守る大国としての責任を積極的に担っている。中国は、平和的発展路線を堅持し、永遠に覇権を唱えず、拡張せず、勢力圏を求めないことを強調し、常に世界平和の建設者であり続けている。また、共同発展路線を堅持し、互恵・ウィンウィンの開放戦略を遂行し、常に世界の発展への貢献者であり続けている。さらに、国連中心の国際体制及び国際法に基づく国際秩序を揺るぎなく擁護し、常に国際秩序の擁護者であり続けている。(編集NA)

「人民網日本語版」2025年6月26日

注目フォトニュース

関連記事