江門ニュートリノ実験、正式に稼働

人民網日本語版 2025年08月27日14:04

中心検出器内部に設置されている有機ガラス製の球体と光電子増倍管。

中心検出器内部に設置されている有機ガラス製の球体と光電子増倍管。

江門ニュートリノ実験(JUNO)が26日、2万トンの液体シンチレーター充填を無事完了し、正式にデータ収集を開始した。10年以上にわたる準備と建設を経て、JUNOは国際的に初めて稼働する超大規模かつ超高精度のニュートリノ専用ビッグサイエンス装置となっている。科技日報が伝えた。

中国科学院院士でJUNO共同研究チームのスポークスマンを務める王貽芳氏は、「JUNO検出器の充填を終え、データ収集を開始できたことは画期的なことだ。これは、世界で初めて稼働した超大規模かつ超高精度のニュートリノ専用ビッグサイエンス装置であり、物質や宇宙の本質に関する根本的な疑問に答える手がかりを与えてくれるだろう」と語った。

中国科学院高エネルギー物理研究所が主導する重要国際共同プロジェクトとしてのJUNOには、17の国・地域、74の研究機関から700人の研究者が参加している。JUNO検出器は広東省江門市近郊の地下700メートルに設置されており、53キロメートル離れた台山・陽江原子力発電所から放出されるニュートリノを検出し、従来にない精度でそのエネルギースペクトルを測定することが可能だ。(編集YF)

「人民網日本語版」2025年8月27日

注目フォトニュース

関連記事