39頭から約8500頭にまで回復!中国で増え続けるシフゾウ
江蘇省大豊区の水辺で撮影されたシフゾウ(2024年12月21日、ドローンによる撮影・季春鵬)。
今月24日、江蘇省塩城市で開催された「2025世界沿岸フォーラム(World Coastal Forum)」の開幕式において、江蘇大豊シフゾウ国家級自然保護区に生息しているシフゾウの個体数が、1986年に再導入された時の39頭から、8500頭以上にまで回復したことが明らかになった。新華社が伝えた。
同保護区はすでに世界最大のシフゾウの遺伝子バンクとなっており、シフゾウの繁殖率、生存率、及び増加率はいずれも世界トップとなっている。
国際自然保護連合(IUCN)の「再導入とその他の保全的移殖に関するガイドライン」は、「シフゾウは、世界で再導入された動物138種の中でも、最も成功した15種類の一つ」と評価している。
江蘇省大豊シフゾウ国家級自然保護区で撮影されたシフゾウ(2024年10月28日、ドローンによる撮影・鄧華)。
角はシカ、蹄はウシ、顔はウマ、尾はロバに似ていることから「四不像」とも呼ばれるシフゾウは中華の大地で100万年以上生息してきた中国の固有種で、湿地の生態系や整った栄養機能を維持する上で重要な価値を備えている。しかし、乱獲や生息環境の破壊などが原因で、その個体数は徐々に減っていった。そして清代末期には、北京南海子皇家鹿苑にいた数十頭のシフゾウが、動乱に紛れて、海外へ持ち去られた。
1986年、世界自然保護基金(WWF)が英国の動物園と公園から選ばれた39頭のシフゾウが塩城市大豊区に寄贈され保護と繁殖が進められるようになった。
1987年には初めて繁殖に成功し、1992年には個体数が100頭を超え、2006年には1000頭の大台を超えた。地元政府や保護区の長年にわたる努力と行き届いた世話が功を奏し、大豊シフゾウ国家級自然保護区のシフゾウの個体数は増加の一途をたどっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年9月25日
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