中国、透明なクラゲ型バイオミメティックロボットの開発に成功
人民網日本語版 2025年10月24日11:30


西北工業大学機電学院の陶凱教授の研究チームが、全身が透明でクラゲに似た形状を持つバイオミメティックロボットの開発に成功したことが22日、同大学への取材で分かった。「水中の幽霊」と呼ばれるこのロボットは、水中に潜むと肉眼ではほとんど識別できず、水中環境のスマートな探査やリアルタイム監視を行うことができるという。科技日報が伝えた。
このロボットは直径わずか120ミリメートル、重量56グラムで、革新的なハイドロゲル電極材料で作られ、チームが独自に開発した静電油圧人工筋肉駆動装置を搭載している。これにより、クラゲが拍動で移動する際のしなやかな姿勢を正確にシミュレートでき、水中で高効率かつほぼ無音の「サイレント運転」を実現した。全体の駆動アレイの消費電力はわずか28.5ミリワットと極めて低く、長時間の水中での隠密な作業を可能にしている。
研究者はさらに、このバイオミメティック・プラットフォームにAI(人工知能)技術を深く統合している。超小型カメラモジュールと組み込み型AI処理チップを搭載することで、動的な水環境下でも安定したホバリングを実現するとともに、特定の水中ターゲットを正確に識別できるようになった。
陶教授は、「低消費電力・低騒音・高い生体模倣性を備えたこのロボットは、深海での隠密監視、環境に敏感な海域の観測、水中施設の精密点検などにおいて独自の優位性を発揮し、深海の極限環境探査が直面する重要な技術的課題に対する革新的な解決策を提供している」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2025年10月24日
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