働き始めると太りやすくなる?脳が「虐待されている」と判断している可能性

人民網日本語版 2025年12月05日09:24

働き始めると、スリムな体を維持するのが難しくなり、知らない間に体重が増えていくと感じている人も多いかもしれない。では、そうなってしまうのは何が原因なのだろうか?中国青年報が伝えた。

湖北省の武漢市第三病院の従沢偉医師によると、長期間にわたりハードな仕事をしていると、副腎皮質から、ホルモンの一つであるコルチゾールが過度に分泌されるようになり、脳が「虐待されている」と判断し、「サバイバルモード」に切り替わり、高カロリーの食べ物の摂取や脂肪の蓄積を増やすことにより、ストレスに対処しようとする。これらは体の本能的な反応だ。

また科普中国の報道によると、実際には、コルチゾール自体は、肥満の元凶ではなく、糖質コルチコイドの一種であるコルチゾールは、生体の正常な成長や発育、代謝を維持するために欠かせないホルモンとなる。

コルチゾールの分泌には概日リズムがある。例えば、分泌量がピークを迎えるのは早朝 6-8時で、朝の目覚めを促し、1日を過ごす準備をするのを助けてくれる。一方、夜になると、分泌量が減り、リラックスして眠れるよう促してくれる。

もう一つ、コルチゾールには、ストレスを感じた時に、視床下部から下垂体に指令が届き、副腎から放出されるという特徴がある。そのため、コルチゾールは、「ストレスホルモン」とも呼ばれている。

実際には、長期にわたるカロリーの摂りすぎが肥満の最も根本的な原因だ。余分なエネルギーは脂肪となって体内に蓄えられる。そして研究では、コルチゾールのレベルが高い状態が続くことは、体重の増加と密接な関係があり、それにより、食欲が増し、高カロリーの食べ物が好きになり、肥満、特にお腹に脂肪が付きやすくなることが分かっている。そして、内臓脂肪が増えるとコルチゾールの分泌量が増えてしまう。研究によると、肥満の人のコルチゾールのレベルは、体重が正常な人より約10%高くなっている。

そうして、コルチゾールと肥満の間に悪循環ができていく。コルチゾールのレベルが高まると、体重が増え、ウエストが太くなり、肥満になると、コルチゾールの分泌量が増え、体重管理が難しくなるのだ。

ストレス性の「脂肪」を落とす科学的方法

朝には、タンパク質が多く含む食品を食べ、夜には繊維質を多く含む食品を食べるのが良い。また食べる速度を落とし、1週間に2日はプチ断食をするのもおすすめだ。その他、夜は11時までに寝ることや、食後は15分立った状態を保つこと、運動をよくすること、中医薬を取り入れたティードリンクを飲むこと、定期的に体脂肪を測ることなどもおすすめだ。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年12月5日

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