未来はすでに到来――AIはいかにして一般家庭に普及するのか

人民網日本語版 2026年07月01日14:09

人間の指示を理解して会話できるスマート人形、光の指示に従うだけで演奏できる弦のないスマートギター、睡眠時の呼吸状態をモニタリングできるスマート指輪。上海市徐匯区にある「模速空間」とその入居企業が共同で設置した「AI画期的技術体験スペース」には、世界最先端のAIスマート製品数百種類が展示され、テクノロジー愛好家や観光客が数多く訪れる人気の観光スポットとなっている。新華網が伝えた。

店内に入ると、弦のないスマートギターの展示ブースの前に、人だかりができていた。「模速空間」AI画期的技術体験スペースのビジネスマネージャー、謝易斯氏は、「このスマートギターは、センサーが利用者の手の動きを正確に捉え、実際に演奏しているような効果を再現する。初心者でも経験者でも、ギターに表示された光の指示に従って演奏することで音楽を奏でる楽しさを体験できる」と語った。

スマートギターを体験する記者。撮影・陳傑

スマートギターを体験する記者。撮影・陳傑

AIコンパニオン製品コーナーでは、上海珞博智能科技有限公司が開発した「芙崽」というふわふわな毛並みの人形が多くの注目を集めていた。このAI育成型トレンド玩具は、AIによる会話や感情認識が可能なほか、長期記憶システムも備えており、ユーザーとの日々のやり取りを通じて独自の性格へと徐々に「育てていく」ことができる。

同社の孫兆治CEOは、「我々が独自に開発したバイオニック記憶システムにより、『芙崽』はユーザーとのやり取りを日々記録し、ユーザーの性格や好み、最近の悩みや感情の状態を理解する。初めて会った日の反応と、1年後の反応は異なる。このAIコンパニオン製品は2025年7月の発売以来、売れ行きが好調で、今年4月時点での累計販売台数は25万台を突破した」と説明した。

AIペット「芙崽」。撮影・劉穎

AIペット「芙崽」。撮影・劉穎

AI画期的技術体験スペースのある「模速空間」は、上海のAI産業エコシステムの集積拠点であり、すでに300社以上のAI企業が入居している。店舗併設型の開発・生産拠点というインキュベーション体制を活用し、多くの入居企業が革新的なスマート製品を展示・販売している。例えば、来画科技のAI翻訳機は複数の言語をリアルタイムで識別し、魂伴科技が開発に参加したAIコンパニオンロボットは適齢期の子供と知的な対話を行うことができる。蜜度蜜巣が発売した「模力通一体機」は、煩雑な文書作成を容易で効率的なものに変えている。

謝氏は、「店内には数百種類のスマート製品が展示されており、スマートウェアラブル機器、スマート健康管理、スマートホーム、子供向け知育製品など幅広い分野を網羅している。その90%が中国のスマート製造によるものだ」と述べた。

気に入ったAIスマート製品を選んで購入する人々。撮影・陳傑

気に入ったAIスマート製品を選んで購入する人々。撮影・陳傑

統計データもまた、AIスマート製品の消費ブームが到来しつつあることを裏付けている。調査会社の「天眼査」のデータによれば、社名に「玩具」を含み、事業内容に「AI」「スマート」「ロボット」を含む企業は4200社以上あり、その約78.8%が過去5年以内に設立された。企業登録の推移を見ると、大規模言語モデルの台頭により玩具産業が活性化し始めた2023年以降、スマート玩具関連企業数のこの3年間の複合年間成長率は35.1%に達し、業界は急速に拡大している。中商産業研究院が発表した調査報告書では、中国のAI玩具市場規模は、2030年までに850億元(1元は約24.0円)に達すると予測されている。

「模速空間」の楊晶晶会長は、「ここは未来の暮らしをのぞき見る窓のような場所だ。多くの人にとって漠然としたものであるAIという概念を、生活や仕事に密接に関わる、手に触れることのできる製品へと変え、日常生活へ浸透していくAIの力をより多くの人々が実感できるようにしている」と話した。(編集NA)

「人民網日本語版」2026年7月1日

注目フォトニュース

関連記事