プリントされた「サーモン」 おいしくなる調理法とは?

人民網日本語版 2026年10月20日14:09

中国農業科学院農産物加工研究所の食品栄養・機能性食品イノベーションチームはこのほど、デュアルプロテイン複合改質手法を採用し、クルミタンパク質と卵白タンパク質による多重エマルションゲル系を構築した。押出式3Dプリント成形技術を活用し、タンパク質が豊富で飲み込みやすい代替サーモンを開発した。人民日報海外版が伝えた。

3Dプリント食品の中核的な優位性は、設計に従って食品の形状や構造を精密に構築できることにある。そして、この「精巧な造形」を実現する鍵となるのが、プリントに使用する「インク」だ。

研究チームは、デュアルプロテイン複合手法を採用した。クルミから油を搾った後に残る副産物のクルミ粕は、タンパク質含有量が45%に達する優れた植物性タンパク質の供給源だが、それ自体ではゲルを形成する能力が弱く、プリントによる成形が難しい。そこで研究者は、卵白タンパク質を導入した。卵白タンパク質は安定したゲルネットワークを形成する能力に優れており、精巧な「骨組み」を組み立てるように、その中にクルミタンパク質を組み込む役割を果たす。

2つの材料を同時に供給できる3Dプリンターを使用し、異なる色のタンパク質「インク」を同時に出力した。黄色のクルミタンパク質・卵白タンパク質をベースとする模擬筋肉と、白色の分離大豆タンパク質・卵白タンパク質をベースとする模擬脂肪を組み合わせることで、サーモン特有の赤と白の縞模様を寸分違わず再現した。

焼くか、蒸すか? 風味が決め手

研究者は蒸し調理とオーブンでの焼成を比較した。その結果、焼成後のサンプルでは主要な風味成分の含有量が明らかに増加し、色合い、香り、飲み込みやすさのいずれも優れていることが分かった。なかでも、100℃で3分間焼成する方法が最も効果的で、製品の官能評価スコアも最高となった。焼成時間を調整することで、食品の硬さを精密に制御でき、国際的な嚥下障害者向け食品基準のレベル5とレベル6にそれぞれ対応させることができる。これにより、嚥下能力が異なる高齢者のニーズに応えられる。

専門機関による試験の結果、この代替サーモンのタンパク質含有量は22%に達した。柔らかく湿潤した質感を持ち、まとまりやすく、崩れにくいという特徴があり、「安全に嚥下できる」食品におけるテクスチャー要件を完全に満たしている。(編集YF)

「人民網日本語版」2026年10月20日

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