米国のファイザー製薬が同社の新型コロナウイルスワクチンの有効率が90%以上だと発表したのに続き、米・モデルナ社もこのほど同社のワクチン研究開発が飛躍的進展を遂げたと発表した。世界経済が泥沼に陥っている今、ワクチンは世界経済回復の希望となるのだろうか?中国新聞社が伝えた。
「ワクチン有効性90%」が意味するものは?
科学界は、有効率が少なくとも75%に達する新型コロナワクチンの研究開発を目指している。また、米国国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)のファウチ所長のこれまでの発言に従えば、「情勢が厳しいことを踏まえれば、50%以上のワクチン有効性でも受け入れられる」状況だ。ワクチン有効性90%というのは、実際には業界関係者のワクチン有効性に対する予想をはるかに上回っている。
しかし、90%というワクチン有効性が決して盤石ではないことに注意を向けなければならない。ファイザーの説明によると、現在同ワクチンの臨床試験はまだ終了しておらず、安全性と有効性に関するデータも収集している最中だ。研究が進むにしたがって、最終的なワクチンの有効性比率は変わるかもしれない。また、ワクチンに関する一部のカギとなる情報がまだ明らかにされておらず、この点からもワクチンの最終的な有効性に疑問符が付いている。
ミネソタ大学感染症研究政策センターのマイケル・オスターホルム所長が言う通り、さらに多くの情報がない状況下では、現時点でワクチンがどれだけの影響を及ぼすかを予測するのは時期尚早だ。
中国国際問題研究院米国研究所の蘇暁暉副所長も、「ワクチンは感染症抑制のキーとなる要素だ。現時点でワクチン研究開発には重要な進展が見られるものの、最終的に必ず成功するかどうかは誰も保証できない」と指摘している。
ワクチンは世界経済回復の「良薬」なのか?
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