発掘調査の現場にあるのは、刷毛、竹ぐし、白手袋ばかりではない。まるで現代的な工場のような作業現場もある。江西省南昌市にある前漢・海昏侯墓の考古実験室は5日、作業に忙殺されていた。そのままの形で運び出された文化財が木箱に入れられ、日の目を見るのを待っている。人民網が伝えた。
実験室内の作業員は各層を整理する際に、写真や文字の記録、画像の作成、3D模型の構築により豊富な資料を残す。国家文物局専門家チームのメンバー、中国社会科学院考古研究所研究員の李存信氏は、泥の中からようやく姿を現した馬車の華蓋(天蓋)を指し、「すべての文化財が最終的に復元されるわけではない。この文化財は痕跡しか残されておらず、木の部分がすべて腐っている。我々はこれからさまざまな情報を入手し、その材質・構造・技術などを総合的に分析・研究する。コンピュータの補助的手段により、CGの復元予想図を作り、実物を復元・複製する。こうすることで漢の時代の王侯が馬車で外出する風景を再現できる」と話した。同実験室内の調査は始まったばかりで、長年継続されることになる。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年1月11日