江西省南昌市にある前漢・海昏侯墓の主棺を巡る発掘調査が、12月22日も続けられた。全国各地の約40人の考古学専門家が同日、発掘現場に集まった。出土した大量の文化財、一流の発掘保護水準を目の当たりにした専門家らは、同墓の発掘調査は現在の中国考古学の最先端だと驚いた。中国江西網が伝えた。
◆文化財は100箱分
鮮やかな色彩の馬車、活き活きした馬の像、数十振りの剣、さまざまな木製の漆器――記者は同日午後、専門家チームと共に前漢海昏侯墓西側の文化財保護センターに入った。この敷地面積約4000平方メートルの保護センターでは、運び込まれた100箱分の文化財の保護と整理が行われている。
現場の科学者はここですべての文化財の緊急保護・修復記録を作成し、そのサイズ、重さ、保存状態などの重要な情報を調べてから、保護と処理を行う。青銅器よりも脆弱な竹製・木製の漆器の保護はより困難だ。作業員は出土した竹と木の札や木製の漆器に対して、水飽和、日よけ、防カビなどの処理を施し、微生物の増殖を防いでいる。
発掘専門家チーム長の信立祥氏は、「出土した金メッキの器物、木製の漆器、青銅器は緊急保護が必要だ。緊急保護を終えた後、これらの文化財を同センターの実験室に送り、より複雑で専門的な保護を行う」と述べた。