人民網書画研究院主催の「金猿瑞祥-李文培・戯曲水墨画作品展」がちょうど両会(全国人民代表大会・全国人民政治協商会議)の時期と重なる10日午後2時、人民網の展示ホールで開幕した。今年は旧暦の申年であるが、中国の戯曲に登場するキャラクターとしての「猿」は比較的重要な役割だ。今回の作品展では李文培氏が京劇の「花果山」(鬧天宮ともいう)に出てくる孫悟空をテーマに製作した近年の作品「斉天大聖孫悟空」、「超人比類の大鬧天宮孫悟空」など数十点が展示されている。これらの作品は時に自由に力強く、時にユーモラスでいたずらっぽく、その繊細な筆運びで孫悟空を生き生きと描き出している。このほか、「李陵碑」、「穆桂英掛師」、「売水」など十数点は京劇の代表的な演目の有名な登場人物が描かれているが、それぞれ戯曲の人物を正確に捉えており、そのイキイキとした姿は伝統芸術である京劇の粋を存分に表現している。
水墨画は代表的な中国伝統文化で、京劇も中国伝統文化の象徴の1つである。李文培氏は自身の数十年にわたる技術を結集し、戯曲水墨画の探求と制作に尽力している。
渲染(中国伝統画技法の1つで輪郭を薄くぼかして書く方法)を用い、墨で描くのは生(男性役)、旦(女性役)、浄(主に豪快な男性役)、末(主に若い男性役)、醜(道化役)という伝統的な戯曲の登場人物だが、それぞれ外見と内面を兼ね備えている見ごたえがある作品になっている。
李文培氏の作品は中国の戯曲界において名声が高いうえ、彼は水墨画芸術を世界各地に広めた。彼の作品は特に人気のある日本、インドネシア、ハワイなどの国と地域における人々に中国の戯曲と水墨画の芸術的魅力を伝え、また作品の中からは時代を経るほど価値を増す中国文化の芸術的継承を感じさせることができるだろう。
今回の作品展は人民網がニューメディアという情報発信手段を通して、中華民族の歴史文化を発信し、ハイレベル、文化的、新鮮な、創造的な芸術の祭典を提供し、また中国伝統芸術の発展と発信のために行った効果的な実践だ。
なお、作品展は18日まで行われる。(編集JK)
「人民網日本語版」2016年3月10日