黒竜江省漠河県北極鎮北紅村に、質素だがきちんと整えられた小学校がある。これは、中国の最北端にある村の小学校、「北紅小学校」だ。15人の児童と1つの教室しかないこの小学校では、「80後(1980年代生まれ)」の教員夫婦、王忠雷さんと于晶さんが、あらゆる教育活動を受け持っている。2009年にハルビン体育学院を卒業した王忠雷さんは、採用試験を経て、漠河県の県政府所在地から100キロメートルあまり離れた北紅小学校に赴任した。王先生は、誰一人として知り合いのいないこの地で、物質的に欠乏している以外に、精神的に辛い孤独感を味わった。この地を去ろうと考えたこともあった。だが、自分が赴任したことに対する現地の人々の喜びや自分に対する期待を目の当たりにして、王先生はここに留まろうと決意した。新華社が伝えた。
2013年、王先生の恋人・于晶さんは、彼の生き方に深く感動し、南方でのキャリアをきっぱりと諦め、北紅村に移り、王先生と結婚した。王先生は、数学・道徳・体育を受け持ち、于さんは国語・音楽・美術を教えた。夫妻は、昼間は授業を行い、夜は子供たちの宿題チェックと授業の準備を行った。苦労は大きかったが、子供たちの成長を見ると、2人ともとても嬉しかった。7年間同校で働き続けた王先生にとって、子供たちの笑顔と保護者が自分たちに向ける信頼の眼差しを感じるたびに、続けてきたのは正解だったという気持ちを強めている。(編集KM)
「人民網日本語版」2016年5月10日