「第13回日本業務食材展示会」と「第6回山形県産食品展示会」、「第5回福岡県・鹿児島県・四日市産食品展示会」が13日、北京で開かれた。会場には日本の地方自治体の商工会議所や日本の食品メーカーの他、在中日系食品メーカーが各地方の特産品や新商品などをPRした。人民網が伝えた。
会場には日本酒や醤油、みそなどの調味料から麺類や米、土鍋や茶器といった焼き物まで、日本料理を取り巻く展示品のブースが並んだ。
◆食材だけでなく飲食業界という幅広いニーズに応えて
今年の展示会で目を引いたのは電解水を利用した消毒液やスマホを利用したスマート注文システムなど、飲食業界という、より幅広いニーズに応えた食材以外の展示ブースも出展していた点だ。
高い品質と安全性など「日本ブランド」の大きな流れは変わらないものの、いかにも日本らしい目の付け所が随所に見られた。
例えば、上述した電解水を利用した消毒液では、その洗浄力や消毒効果もさることながら、その根底には衛生を追求するだけでなく、万が一、口に入ったり、食品にかかったとしても安全という顧客側の視点が考慮されている。
スマート注文システム自体は中国でもすでに広まりを見せている技術であり、目新しさという点ではそれほど革新的な商品という訳ではないが、その特徴を聞いてみると、店員の操作が簡単で、ほとんど研修の必要がない点や、オーナーがリアルタイムで注文状況をチェックできる点、見やすい財務諸表など、こちらは使う側にとって「痒い所に手が届く」視点からものつくりが進められている。
◆日本食材をより身近に
また日本酒や梅酒についても、中国人にも受け入れられやすいようにと甘口のラインナップを揃え、そのまま試飲させるだけでなく、日本酒ベースのカクテルを準備するなど、ちょっと変わった日本酒も披露することで、中国人の興味を引いていた。
◆中国人の舌を捉えられるか?
調味料で目を引いたのは、日本でかつて爆発的人気を誇った食べるラー油。そしてワサビ好きな中国人にも人気が出そうな柚子胡椒。
食べるラー油は果たして老干媽を始めとするピリ辛好きなこの国でどこまでブームになるかはわからないが、辛味だけでなく具材を楽しむラー油という目新しさもあり、年内には市場に出回る計画ということなので、ちょっと楽しみだ。
そして日本人にはそのスッキリした辛みで知られている柚子胡椒は、中国での販売を始めたばかりだということで、会場では柚子胡椒を使ったレシピを紹介し、また試食してもらうことでこの新たな味を中国人にPRしていた。(文・玄番登史江)
「人民網日本語版」2017年7月14日
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